閉鎖されている海水浴場に多くの人 注意呼びかけ 静岡

閉鎖されている海水浴場に多くの人 注意呼びかけ 静岡
感染拡大を防ぐため、この夏の海水浴場は静岡県内でも、50か所余りある海岸の4割が海開きをしていませんが、厳しい暑さが続く中、それを知らずに海岸を訪れる人が少なくありません。そうしたビーチの中には、水の事故に備えた監視や救助の態勢が整っていないところもあり、海上保安庁などが注意の呼びかけや警戒にあたっています。
首都圏からの海水浴客も多い伊豆半島の南端、静岡県下田市の多々戸浜海岸は7月23日に海開きをしましたが、隣の愛知県で独自の緊急事態宣言が出されたことを受け、8月7日に海水浴場を閉鎖しました。

市は監視のため、1日当たり最大8人置いていたライフセーバーの配置を取りやめましたが、厳しい暑さが続く中、海水浴を求める人たちが連日、訪れています。

このため13日は、下田海上保安部の見回りに、市の職員らも加わり警戒にあたりました。

海上保安部の職員が拡声機で「この海岸は海水浴場としては閉鎖されています。ライフセーバーなどが配置されている海水浴場での遊泳をお願いします」などと呼びかけていました。

一方、首都圏などでの感染状況を踏まえて、ことしの海開きを見送った静岡県河津町の今井浜海岸では連日、多くの人が訪れるため、町などが例年の半分、10人ほどのライフセーバーを出して監視にあたっています。
巡回した海上保安部の職員らはライフセーバーと、客に異常がないかなどの情報を交換をしたほか、砂浜で休んでいる人などに「子どもから目を離さないでください」とか「飲酒したら海に入らないようにしてください」などと呼びかけていました。

静岡県内では、この夏、52所の海水浴場のうち、21か所が感染拡大防止のため海水浴場を開いていませんが、そうしたビーチでは監視や救助の態勢も異なっていて、海の安全をどう守るのかが課題となっています。

下田海上保安部の※ハマ野壮一郎次長は「すぐ救助できる態勢が整っていない海岸の利用は避けるようお願いしたい。特に小さな子どもがいる家族では注意してほしい」と話していました。

※「濱」のウ冠の下が「眉」、目の下に「ハ」。