ステッカー掲示のパブで集団感染か 東京 江戸川区

ステッカー掲示のパブで集団感染か 東京 江戸川区
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ対策をとっていることを示す、東京都のステッカーを掲示していた江戸川区のフィリピンパブを利用した、客と従業員の合わせて8人が新型コロナウイルスに感染したことがわかりました。保健所では店の中で、感染者の集団=「クラスター」が発生したとみて、店を利用した人で体調がすぐれない人は連絡するよう呼びかけています。
江戸川区保健所によりますと、江戸川区西葛西のフィリピンパブ「マヨン2」を利用した60代の男性客が、新型コロナウイルスに感染したと都内の別の自治体から今月1日、連絡があったということです。

男性が最後に店を訪れたのは先月29日で、保健所が濃厚接触者として店の従業員全員のPCR検査を行ったところ、11日までに20代から40代までの女性、合わせて7人の感染が確認されたということです。

保健所は店の中で感染者の集団=「クラスター」が発生したとみています。

この店は今月4日から休業しているということです。

江戸川区保健所は店が営業していた今月3日までに店を利用し、体調がすぐれない人は管轄の「帰国者・接触者相談センター」に連絡するよう呼びかけています。

ステッカー掲示も都“把握していない”

「マヨン2」が入っているビルの入り口近くには、この店が感染拡大を防ぐ対策をとっていることを示す「感染防止徹底宣言ステッカー」が掲示されています。

このステッカーは都が発行していて、都のホームページから誰でも手続きができます。

マスクの着用や消毒のほか、人と人との距離を保てるよう混雑を回避する、定期的に換気を行うなどの要件を満たしていれば、みずからチェックを入れて、店舗名などが記入されたステッカーを自分で印刷します。

都はNHKの取材に対して、「マヨン2」でクラスターが発生したかどうか、都は把握していないとしています。

また、保健所の調査では、濃厚接触者を特定するため従業員などに聞き取り調査を行いますが、都のステッカーが掲示されているかどうかは都に報告する決まりはないということです。

このため、都としてステッカーを掲示していたかどうかも分からないとしています。
都の担当者は「店でどこまでガイドラインをきっちり守っていたか今の段階ではわからず、客の側の対策がどう取られていたかもわからないのでコメントのしようがない」と話しています。

そのうえで、「ステッカー貼ってあるところは意識が高い店舗だと思われ、基本的には感染拡大防止対策を取っているところでないとステッカーを掲示できないことになっている。飲食店などに行くのであればステッカーを掲示している店を選んでほしいというスタンスは引き続き変わらない」と話しています。