東芝 新型コロナ影響 営業損益126億円の赤字

東芝 新型コロナ影響 営業損益126億円の赤字
東芝が12日発表したことし6月までの3か月間のグループ全体の決算は、新型コロナウイルスの影響で工場が一時、稼働できなくなり、本業のもうけを示す営業損益は126億円の赤字となりました。
発表によりますと、売り上げは前年の同時期から26%減って5998億円、本業のもうけを示す営業損益は78億円の黒字から一転して126億円の赤字となりました。

新型コロナウイルスの影響で自社や取引先の工場が一時、稼働できなくなり、記憶装置のハードディスクや自動車向けの半導体の販売が落ち込んだことが主な要因です。

緊急事態宣言が出ていた4月下旬から5月上旬にかけて、従業員の出勤を減らすため本社や工場を含む国内のすべての拠点を原則、休業としたことも影響したとしています。

一方、今年度1年間の業績予想は、工場の稼働が再開していることを踏まえ、営業利益が1100億円の黒字というこれまでの見通しを据え置きました。

オンラインの会見で、加茂正治 上席常務は「業績を押し下げる一因となったフィリピンの工場の稼働率は8割を超える水準まで戻っている。コストの削減などによって新型コロナウイルスによる業績への影響は100億円以上抑えることができた」と述べました。