米厚生長官 コロナ対応で中国を非難「世界と連携しなかった」

台湾を訪れているアメリカのアザー厚生長官は、台北市内で講演し、中国の新型コロナウイルスへの対応について「中国共産党は警告を発し、世界と連携できたのにそうしなかった」などと非難しました。
アザー長官は、アメリカが41年前に台湾と断交して以来、台湾を訪問する最高位の高官で、滞在3日目の11日、外交トップの呉※ショウ燮外交部長と会談したのに続き、午後は台北市内にある台湾大学で講演しました。

この中でアザー長官は、台湾の新型コロナウイルスへの対応は、透明性があり協力的だと称賛する一方、中国については「中国共産党は、警告を発し、世界と連携できたのにそうはせず、その選択の代償は日に日に大きくなっている」と非難しました。

そのうえで、アザー長官は「中国は、今世紀で最も重要な衛生面の課題において、誠実な協力が欠けている。よい例を示してくれた台湾にこうして感謝でき光栄だ」と述べました。

アメリカのトランプ政権は、中国に対して強硬な姿勢をとる中、台湾との関係を強化していて、今回のアザー長官の講演でも新型コロナウイルスに対する中国と台湾の対応の違いを指摘することで、中国をけん制するねらいがあるものとみられます。

※金へんに「りっとう」