香港で新聞創業者逮捕 米大統領補佐官が強く非難

香港で新聞創業者逮捕 米大統領補佐官が強く非難
中国に批判的な香港の新聞の創業者が逮捕されたことについて、アメリカのトランプ政権で安全保障を担当するオブライエン大統領補佐官は声明で、「民主派を脅し、メディアを抑圧するものだ」と強く非難し、中国政府に対して香港国家安全維持法の撤廃を求めました。
オブライエン大統領補佐官は中国に批判的な論調で知られる香港の新聞「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏が逮捕されたことについて10日、声明を発表しました。

この中でオブライエン補佐官は「われわれは黎氏が逮捕され、深く憂慮している。逮捕は中国政府が香港と世界に約束したことに反し、民主派を脅し、自由で独立したメディアを抑圧するものだ」と強く非難しました。

そのうえで、「われわれは黎氏らを支持し、中国政府が直ちに香港国家安全維持法を撤廃して、香港の法の支配を取り戻すよう求める」と述べました。

黎氏の逮捕については、ポンペイオ国務長官もツイッターで「中国共産党が香港の自由を奪い、人々の権利をむしばんでいることのさらなる証拠だ」と強く非難しました。

また、ホワイトハウスのマケナニー報道官は香港の問題をめぐって、中国がアメリカの議員らに制裁を科したことを批判していて、トランプ政権は中国に対する圧力を強めています。

官房長官「香港情勢 引き続き重大な懸念」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「香港情勢について引き続き、重大な懸念を有している。香港は緊密な経済関係と人的交流を有する極めて重要なパートナーであり、一国二制度のもと、自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的な発展をしていくことが重要だとの立場は一貫している」と述べました。

そのうえで「わが国の考え方は、中国側にも外相による電話会談を含む、さまざまな機会に伝達してきている。引き続き関係国と連携し、適切に対応していきたい」と述べました。

中国外務省「日本は内政干渉停止を」

菅官房長官が「香港情勢について、引き続き重大な懸念を有している」と述べたことについて、中国外務省の趙立堅報道官は、11日の記者会見で「香港のことは中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉も許さない」としたうえで、「日本政府には、現実をよく認識して立ち位置を正し、いかなる形の内政干渉もやめるよう求める」と述べました。

また、趙報道官は「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏や民主活動家の周庭氏の逮捕について、「中国は法治国家、香港も法治社会であり、法の外の特権はどこにもない。香港政府の関係部門が法に従って責任を果たすのを支持する」と述べて、逮捕を支持する立場を強調しました。

英外務省政務次官「報道の自由守られるべき」

中国に批判的な論調で知られる香港の新聞「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏らが逮捕されたことについて、イギリス外務省のアダムス政務次官はツイッターへの投稿で「報道の自由は守られるべきだ。今回の逮捕は、反対する勢力をだまらせる口実として国家安全維持法が使われたことを示している。香港当局は市民の権利と自由を守るべきだ」と懸念を示しました。

台湾 蔡総統「報道の自由や民主主義侵害され失望」

香港で、中国に批判的な新聞の創業者や民主活動家などが香港国家安全維持法に違反した疑いなどで逮捕されたことを受けて、台湾の蔡英文総統は10日夜、自身のツイッターに「香港の報道の自由や法の支配、人権、そして民主主義がさらに侵害されたことを目の当たりにし失望している。台湾は世界の民主主義国家とともに、私たちが大切にしている価値観のために懸命に闘っている香港人を支持する」と投稿しました。

そして、中国に対して対話を通じた平和的な問題の解決を求めました。