スポーツ

プロ野球とJリーグ 独自に濃厚接触者特定し試合開催の方針

プロ野球とサッカーJリーグによる新型コロナウイルスの対策連絡会議が開かれ、選手が感染したあと保健所による濃厚接触者の特定が間に合わずに試合が中止になるケースが相次いだことを受け、球団やクラブが独自に濃厚接触者を特定したうえで、それ以外の選手で試合の開催を目指す方針で一致しました。
プロ野球では今月、シーズン開幕後、初めて選手の感染が確認されたほか、JリーグでもJ1とJ2の選手から感染者が出て、保健所による濃厚接触者の特定が間に合わずに、プロ野球とJリーグで合わせて3試合が中止となりました。

これを受けて11日の対策連絡会議では、感染症の専門家から保健所による特定が間に合わない場合、球団やクラブが選手の行動記録や専門家の意見をもとに、濃厚接触者を独自に特定するよう助言されました。

会議のあとの会見で、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは「クラスターの場合、中止はやむをえないが、数名程度の選手の感染確認の場合は、われわれのほうでできるだけ濃厚接触者を特定し、試合を開催できたらと思う」と述べ、今後は保健所による濃厚接触者の特定を待たずに、開催を判断していく考えを示しました。

Jリーグの村井満チェアマンも「保健所がわれわれのスケジュールに合わせて回答することは実現不可能なことがある。リスクとして飲み込んで開催する可能性がある」などと同様の考えを示しました。

また、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「行動記録をしっかりとってもらい、専門家もその時の状況や接触の程度をしっかり確認したうえで、総合的に判断していくことになる」と話していました。

このほか、会議ではチーム内に感染者が出たあとの緊急の検査について、PCR検査では結果が出るのに時間がかかるため、早く結果が出る抗原検査の導入についても協議しました。

特集

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。