ブラジル 新型コロナ感染者300万人超 大統領は経済再開加速

ブラジル 新型コロナ感染者300万人超 大統領は経済再開加速
南米ブラジルでは新型コロナウイルスの感染が拡大し、8日、累計での感染者の数は300万人を超え、死者の数も10万人を超えました。一方、みずからも感染し、回復したボルソナロ大統領は、経済の再開を加速する構えを崩しておらず、医療態勢の充実を図ることなどで死者の増加を抑え、危機を乗り切る考えです。
南米のブラジルでは、一日当たりの感染者の数は多い日には5万人を上回り、拡大する傾向が続いています。

ブラジル政府の発表によりますと、8日の時点で感染者の数は301万2412人と300万人を超え、死者の数も10万477人と10万人を超え、感染者数、死者数ともにアメリカに次いで2番目に多くなっています。

最も感染者数が多いサンパウロの公立の墓地には感染して亡くなった人のための墓穴が用意され、これまでに2400の遺体が埋葬されました。

この墓地では、4月以降の埋葬数全体の3分の1以上が新型コロナウイルスで亡くなった人だということです。

こうした中、各自治体では患者の対応にあたるため、専門の病院の開設や医療機器の拡充に取り組んでいます。

ボルソナロ大統領は「ブラジルには新型コロナウイルスの治療ができずに亡くなった患者はいない」と主張していて、医療態勢を充実させることで、経済との両立を図る考えです。

ただ、感染は都市部からその周辺に広がり始めていて、地方都市での医療態勢の充実が喫緊の課題となっています。