英中央銀行 経済回復は来年末まで見込めず金融緩和続ける方針

英中央銀行 経済回復は来年末まで見込めず金融緩和続ける方針
イギリスの中央銀行、イングランド銀行はイギリス経済が新型コロナウイルスの感染拡大前を上回る水準まで回復することは来年末まで見込めないという見通しを示し、大規模な金融緩和を続ける方針を強調しました。
イングランド銀行は6日、前日まで開いた定例会合の結果を発表し、政策金利を過去最低の0.1%のまま据え置くとともに国債などを買い入れて市場に大量の資金を供給する量的緩和策の規模を7450億ポンド、日本円にしておよそ100兆円で維持することを決めたと明らかにしました。

一方、イギリス経済の見通しについて、ことし5月時点の予測よりも早いスピードで回復しているものの、ことし1年を通じたGDP=国内総生産の伸び率はマイナス9.5%に落ち込み、失業率は年末までに現在の倍近い7.5%に悪化するとの予測を明らかにしました。

そのうえで、イギリス経済が新型コロナウイルスの感染拡大以前を上回る水準まで回復することは来年末まで見込めないとして、今後も大規模な金融緩和を続け、必要に応じてさらなる対策をとる方針を強調しました。

イギリスではほとんどの経済活動が再開していますが、感染が再び拡大することへの懸念は根強く、先行きが不透明な状態が続いています。