神戸製鋼所 131億円の最終赤字 新型コロナの影響で

神戸製鋼所 131億円の最終赤字 新型コロナの影響で
大手鉄鋼メーカーの神戸製鋼所のことし6月までの3か月間の決算は新型コロナウイルスの感染拡大で自動車向けの鉄鋼の需要が減少したことなどから最終的な損益が131億円の赤字とこの時期の決算としては2年連続の赤字となりました。
神戸製鋼所のことし6月までの3か月間のグループ全体の決算は、売り上げが前の年の同じ時期より、19%余り減って3741億円、最終的な損益は131億円の赤字とこの時期としては2年連続の赤字になりました。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大で主要な取引先である自動車メーカーの生産が落ち込み、鋼材やアルミ材などの需要が大幅に減少したためです。

一方、来年3月までの今年度の業績見通しについては、最終的な損益は、350億円の赤字と通期でも2年連続で赤字になると見込んでいますが、保有する株式や遊休地の売却などにより、赤字の額は前の年より、330億円改善するとしています。

神戸製鋼所の勝川四志彦専務は「聖域のない構造改革を行い、さらなるコスト削減を進めて収益性を改善していくとともに事業売却なども検討していきたい」と述べました。

鉄鋼業界は感染拡大の影響で鋼材の需要が大きく落ち込んでいて、最大手の日本製鉄もことし6月までの3か月間の決算が420億円の最終赤字に転落するなど、厳しい決算が相次いでいます。