トヨタ自動車 4ー6月期は黒字確保 販売落ち込むも原価抑える

トヨタ自動車 4ー6月期は黒字確保 販売落ち込むも原価抑える
トヨタ自動車のことし4月から6月までのグループ全体の決算は、新型コロナウイルスの影響を受け、販売台数が大きく落ち込んだものの、原価を抑える取り組みなどの効果で、最終的な利益で1500億円余りの黒字を確保しました。これまで未定としていた今年度1年間の最終的な利益についても、7300億円になるという見通しを明らかにしました。
トヨタ自動車が6日発表した、ことし4月から6月までの3か月間のグループ全体の決算は、売り上げが前の年の同じ時期と比べて40%減って4兆6007億円、本業のもうけを示す営業利益は98%減って139億円でした。

新型コロナウイルスの影響で、国内外で移動の制限や外出の自粛が続き、販売台数が31%減少しましたが、生産現場での原価を抑える取り組みや、費用の削減などを進めたことで、黒字を確保しました。

最終的な利益も、1588億円の黒字を確保しました。

今年度1年間の見通しについては中国での販売が伸びていることなどから、販売台数の見通しをこれまでの890万台から910万台に引き上げました。

そのうえで、これまで「未定」としていた今年度の最終的な利益についても、7300億円の黒字となるという見通しを明らかにしました。

トヨタ自動車は「想定していたよりは、世界各地で販売の回復ペースがはやかった。しかし、新型コロナウイルスの影響がしっかり見通せない環境は変わっていない」と話しています。

黒字確保の要因は

トヨタが黒字を見込む背景には、経費の削減を徹底したうえ、「利益を出す体質」を目指して、原価=車をつくる際にかかるコストを低くしてきたことがあります。

生産現場で原材料をむだなく使うなど、「カイゼン」の取り組みを積み重ね、利益が出る生産台数の水準はリーマンショックのころより200万台程度下がったとしています。

中国での販売が去年の実績を上回るペースとなっていることなどから、今年度の販売台数の見込みを20万台上方修正しましたが、販売台数が増えればその分コスト低減の効果が大きくなり、利益の増加にもつながります。

今年度1年間の業績見通しで営業黒字を見込んでいるホンダは、もうけの割合=「利益率」が車より高いとされるオートバイに強みがあり、今年度1480万台を販売を見込んでいます。

また、主力市場の中国での車の販売が回復していることも業績の押し上げにつながるとしています。

SUBARUは販売台数の7割を占めるアメリカ市場で、今後、需要の回復が進むと見込まれるため、今年度1年間では営業黒字を確保できるとしています。

自動車各社 業績見通しに明暗

新型コロナウイルスの感染拡大で自動車メーカー各社の業績に大きな影響が広がりました。

ことし4月から6月までの3か月間の販売台数はスズキが64%、三菱自動車工業が53%SUBARUが49%、日産自動車が47%、ホンダが40%、トヨタのグループが31%、マツダが30%減少し、いずれも大幅な落ち込みとなりました。

今後の見通しについては各社とも販売が回復するとみていて、今年度の販売計画を「未定」としているスズキを除き、6社の計画を足し上げると、前の年と比べてマイナス12%の水準まで持ち直すとしています。

しかし、今年度1年間の業績見通しでは明暗が分かれる形になっています。

本業のもうけを示す営業損益の見通しはトヨタ自動車が5000億円の黒字を見込んでいるほか、ホンダが2000億円、SUBARUが800億円の黒字をそれぞれ見込んでいます。

その一方、マツダが400億円の赤字を見込んでいるほか、いずれも業績の立て直しを進めている三菱自動車工業は1400億円の赤字、日産自動車も4700億円の赤字になると見込んでいます。

スズキは主力のインド市場の動向が見極めにくいとして、「未定」としています。