原爆などテーマ 丸木夫妻のびょうぶ絵 東京の美術大学へ

原爆などテーマ 丸木夫妻のびょうぶ絵 東京の美術大学へ
広島や長崎の惨状を描いた「原爆の図」で知られる丸木位里と俊が、原爆と部落差別をテーマに描いたびょうぶ絵が、閉館した大阪の博物館から東京の美術大学に移され、一般公開などの活用が図られることになりました。
丸木位里と俊の夫妻は、原爆投下直後の広島や長崎の惨状を描いた15部からなる連作の絵画「原爆の図」のほかにも、原爆をテーマに描いた作品が18点あることが知られています。

このうちの1点で昭和61年に完成した「原爆の図 高張提灯」は、所蔵していた大阪人権博物館がことし5月で閉館となったため、先月(7月)、東京 小平市にある武蔵野美術大学の美術館に移されました。

この作品は、縦およそ1.9メートル、横3.8メートル余りのびょうぶ絵で、広島に原爆が投下されたあと、被差別部落の人々が苦しんでいる様子が生々しく描写されています。

これまで特別展などを除いて公開されていなかったということで、美術館では学生や教員の研究資料として活用するほか、展覧会などを通じて一般公開する機会を作りたいとしています。

武蔵野美術大学美術館・図書館の学芸員、北澤智豊さんは「非常に力強くただならぬ雰囲気を醸し出し、晩年に描かれた原爆の図としてのまとまりを感じました。貴重な作品を後世に伝えるためしっかりと保存するとともに、学生や一般にも公開できるようにしたい」と話していました。