北朝鮮 キム委員長 コロナ感染疑いで封鎖地域の住民支援を指示

北朝鮮 キム委員長 コロナ感染疑いで封鎖地域の住民支援を指示
北朝鮮で先月、国内に戻ってきた脱北者が新型コロナウイルスに感染している疑いがあるとされる中、国営メディアはキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が党政務局の会議に参加し、封鎖している地域の住民の生活支援策などの緊急措置をとるよう指示したと伝えました。
北朝鮮の国営メディアは、韓国に脱北した人物が北朝鮮南西部のケソン(開城)に違法に戻ったうえ、新型コロナウイルスに感染している疑いがあることから、北朝鮮はケソンを完全に封鎖したうえで、最大限の緊急態勢をとることを決めたと先月26日に伝えました。

こうした中、6日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は5日、ピョンヤン(平壌)で党政務局の会議が開かれ、キム委員長も出席し、ケソンの防疫状況や、現状についてまとめた報告書を分析したと伝えました。

会議では、封鎖された地域の住民の生活を安定させるため、食糧や保障金の支給などに関する緊急措置をとるよう担当部門に指示したということです。

北朝鮮としては、感染の拡大防止に万全を期す姿勢を打ち出すとともに、厳しい経済状況が続く中、国民生活に配慮する姿勢もアピールするねらいがありそうです。