海運大手3社 3か月間決算 2社が赤字や大幅減益 コロナ影響

海運大手3社 3か月間決算 2社が赤字や大幅減益 コロナ影響
海運大手3社のことし4月から6月まで3か月間の決算は、新型コロナウイルスの影響で自動車の輸出などが大幅に減ったことから経常損益は、3社のうち2社が赤字や大幅な減益となりました。
海運大手3社は、ことし4月から6月までの第1四半期のグループ全体の決算を5日までに発表しました。

それによりますと、新型コロナウイルスの影響で日本から欧米向けの輸出を中心に自動車の輸送台数が大幅に減りました。

自動車の輸送台数は、「川崎汽船」が去年の同じ時期より51%減って44万台にとどまったほか、「商船三井」は39%減って61万台、「日本郵船」が35%減って52万台でした。

また、各社とも鉄鉱石や穀物などを運ぶ、ばら積み船の輸送量も低迷したということです。

この結果、経常損益は、「川崎汽船」が去年の同じ時期の27億円の黒字から10億円の赤字に転落し、「商船三井」は73億円の黒字を確保しましたが、47%の大幅な減益となりました。

一方、「日本郵船」は、子会社が行っている航空運送事業の好調に支えられ、165億円の黒字と58%の増益となり、明暗が分かれた形です。

来年3月までの1年間の業績予想は、3社ともに減益となる見通しを示していて、新型コロナウイルスの感染拡大は海運会社の業績にも大きな影響を及ぼしています。