東京 武蔵村山市の病原体扱う施設 移転先など具体的に検討へ

東京 武蔵村山市の病原体扱う施設 移転先など具体的に検討へ
エボラ出血熱など危険性が最も高いとされる病原体を扱う国立感染症研究所の施設について、施設が立地する東京 武蔵村山市は将来的な移転を求めていますが、国は5日、武蔵村山市に対して、早ければ今月から移転先など具体的な検討を始めたいという意向を伝えました。
東京 武蔵村山市にある国立感染症研究所村山庁舎は、「BSL-4」と呼ばれる危険性の高い病原体を取り扱える施設があり、感染症研究の拠点となっていて新型コロナウイルスの研究も進められています。

この施設では去年から、エボラ出血熱のウイルスを使った研究が行われていますが、地元住民から反対の声もあるため武蔵村山市は、将来的に施設を移転することなどを病原体を搬入する際の条件としており、5日、国と地元の関係者が移転について話し合う協議会が開かれました。

この中で、国の担当者は感染症対策を進めるために危険性の高い病原体を研究する施設は必要で、施設を新たに建設した場合、稼働させるまでに7年程度かかる見通しだと説明しました。

そのうえで、国側は今後、移転先など、具体的な検討を進めたいとする意向を伝えたのに対し、住民の代表からは「地元としても議論を進めていきたい」などと応じていました。

これを受けて、国は早ければ今月中にも感染症の専門家や武蔵村山市などを交えて、新たな候補地などについて具体的に検討する会議を開きたいとしています。