猛暑続き… 熱中症対策に子ども用日傘の需要高まる

猛暑続き… 熱中症対策に子ども用日傘の需要高まる
5日も各地で最高気温が35度を超える厳しい暑さ続く中、熱中症の対策に子ども用の日傘を買い求める人が増えていて、学校でも登下校用の使用を認めるなど、需要が高まっています。
名古屋市にある傘の製造メーカーでは、去年から子ども用日傘の生産を始めました。価格は1本2000円から2500円ほどで、ことしはこれまでに、前の年の40倍に当たる4000本が売れ、追加の生産に追われているということです。

新型コロナウイルスの感染を防ぐため休校が続いた影響で、多くの児童が暑さの厳しい8月に登校する必要があることなどから、学校や自治体からも購入の希望が多く寄せられています。

このメーカーが工夫したのは、日傘の持ちやすさです。

通常用いられる鉄のフレームではなく、低学年の子どもでも持ち運びしやすいよう、「グラスファイバー」と呼ばれる軽量の素材を使っています。

今後は傘を開いた状態でも前が見通しやすいように、一部に透明の素材を使った傘の販売も予定しているということです。

傘メーカー「小川」の藤田侑樹さんは、「以前まで日傘は『女性の紫外線対策』という捉え方が一般的でしたが、最近になって熱中症予防の考え方が広まりました。子どもたちにも利用が広がっていくと期待しています」と話しています。

学校など教育の現場で子ども用の日傘の利用を認める動きは各地に広がっていて、福岡県筑後市では、折りたたみ式の日傘およそ3000本を市内すべての児童に配布したほか、奈良県や岐阜県の小学校などでも子どもたちがことしから、日傘を差して登下校しているということです。

子どもの日傘の利用について、熱中症に詳しい日本小児科学会の専門医で、兵庫医科大学特別招聘教授の服部益冶さんは、直射日光を遮るうえで、とても有効だと指摘します。

服部さんによりますと、日傘を差す目安は、熱中症にかかりやすくなる気温28度を超えた時だということです。

さらに、日傘の色にもポイントがあり、服部さんは「黒や紫といった濃い色のほうが白よりも太陽光を2.5倍吸収するので、できれば、白や黄、薄い水色などのほうがいいと思います」と話しています。

自身も8年前から日傘を利用しているという服部さんは、「日傘を差すことで自然と人との距離もとれるので、マスクを外して歩ける目安になると思います。ことしは誰も経験したことがない夏。コロナが収まったら、また元の生活に戻るという考えではなく、新たな生活様式を模索する夏にしてほしいです」と話しています。