イタリアで大規模抗体検査 感染確認の6倍以上が感染か

イタリアで大規模抗体検査 感染確認の6倍以上が感染か
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イタリアで行われた新型コロナウイルスの大規模な抗体検査で、30%近くが無症状だったことが明らかになり、イタリア政府は気付かないうちに感染を広げかねないとしてマスクの着用など感染予防策を怠らないよう呼びかけています。
イタリアではヨーロッパで最初に新型コロナウイルスの感染が拡大し、3万5000人以上が亡くなりました。

保健省は感染の実態を調べるため、ことし5月下旬から3週間かけて全国で6万5000人近くに抗体検査を行いました。

3日、検査結果に基づく分析が発表され、イタリアの人口の2.5%にあたる148万人余りが抗体を保有していると推定されるとしています。

イタリアでは6月中旬の時点で24万人近くの感染が確認されていますが、その6倍以上が感染していたとみられるとしています。

また、抗体がある人のうち27.3%が発熱やせき、味覚の異常などの症状を1度も経験しなかったということです。

WHO=世界保健機関は無症状の人からどの程度感染するかは明らかになっていないとしていますが、記者会見に出席した専門家は「無症状のため気付きにくく、感染を広げかねない」と述べ、マスクを着用したり人との距離を十分とったりと感染予防策を怠らないよう呼びかけています。