安倍首相「経済・財政一体改革の推進を」経済財政諮問会議

安倍首相「経済・財政一体改革の推進を」経済財政諮問会議
政府の財政健全化目標の達成が一段と困難になったとする見通しが示されたことを受けて、安倍総理大臣は経済財政諮問会議で、中長期の経済財政状況は厳しいという認識を示し、経済と財政の一体的な改革を推進する考えを示しました。
31日の経済財政諮問会議で、内閣府は経済財政に関する最新の試算を示しました。

それによりますと、新型コロナウイルス対策の補正予算で、国債を追加で発行したことなどから財政収支の赤字額が膨らみ、中長期的に実質で2%程度の今より高い経済成長を実現できたとしても、政府が基礎的財政収支の黒字化を目指している2025年度は、7兆3000億円の赤字となる見通しです。

また、赤字額は半年前の試算のおよそ2倍に拡大し、黒字化は目標より4年遅れて2029年度にずれ込むとしています。

これを受けて、安倍総理大臣は「まずは感染拡大の防止を徹底しながら、雇用の維持と事業の継続、国民生活の下支えに力を尽くすとともに、経済の活性化を推進していく」と述べました。

そのうえで「試算で示された中長期の経済財政状況は厳しいものだが、引き続き、『経済再生なくして財政健全化なし』の基本方針のもとで、経済・財政一体改革の着実な推進に努めていきたい」と述べました。