マスクとアルコール消毒液の転売規制 解除へ

マスクとアルコール消毒液の転売規制 解除へ
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これまで転売が禁止されていたマスクやアルコール消毒製品について、厚生労働省は国内の供給が回復しているとして、来月にも規制を解除することを決めました。
マスクとアルコール消毒製品について、厚生労働省は新型コロナウイルスの感染拡大によって品薄が続いていたことから、インターネットなどでの転売を法律で禁止していました。

国民生活安定緊急措置法では、転売規制は供給が著しく不足している場合などの緊急的な措置として位置づけられ、必要な限度を超えるものであってはならないとされています。

厚生労働省は、市場でのマスクの販売量がことし1月初旬の水準まで回復するなど、生産や輸入量の増加で国内の供給が回復しているとして、マスクとアルコール消毒製品の転売を禁止する規制を解除することを決めました。

今後、政令を改正するための必要な手続きを進め、来月中の解除を目指すということです。
加藤厚生労働大臣は「解除したあとも引き続き状況を注意深くみて、高額な転売が横行して購入が困難な状況になったら、ちゅうちょなく転売規制の再開を検討していきたい」と話しています。

全国消費者団体連絡会「解除は慎重に判断を」

マスクなどの転売規制が解除されることについて、全国消費者団体連絡会の三谷和央事務局次長は「供給が回復したので自由な経済活動のために解除するということは理解はできるものの、新しい生活様式の中でマスクや消毒液は不可欠なものとなり、消費者の購買行動や心理は大きく変化している。消費者の心理が追いついていない中で規制が解除されてしまうと、買い占めや高額転売が再び起きて病院などの必要な現場にも届かなくなるかもしれない。再び規制をかけるとしても被害者が出てからでは遅いので、解除は慎重に判断してもらいたい」と話していました。