東京 31日の感染者463人 400人超は初 新型コロナ

東京 31日の感染者463人 400人超は初 新型コロナ
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東京都は31日、都内で新たに463人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1日の感染の確認が400人を超えるのは初めてで、30日の367人を96人上回りました。
東京都は31日、都内で新たに10歳未満から80代の男女463人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

20代と30代は合わせて332人で、およそ72%を占めています。

また463人のうち、
▽およそ38%に当たる174人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、
▽残りのおよそ62%の289人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の感染確認のうち最も多いのがホストクラブやキャバクラなど夜間に営業する接待を伴う飲食店での感染で、74人でした。

接待を伴う飲食店の関係者は、感染経路が分からない1人を含めると75人です。

また、濃厚接触者の感染確認のうち、
▽家庭内での感染が29人、
▽職場での感染が27人、
▽会食による感染が16人などとなっています。
このほか、友人とボイストレーニングをして感染したケースや、ダンスを習っている先生から感染したケースもあったということです。

これで都内で7月1か月間の感染の確認は6466人となり、これまでに確認された合わせて1万2691人の半分を超えました。

また31日時点で都内の重症の患者は、30日より6人減って16人になったということです。

一方、都は、感染が確認された50代と70代の男性2人が死亡したことを明らかにしました。都内で死亡した人は332人になりました。

小池知事「都独自の緊急事態宣言も」

会見のなかで小池知事は、「きのうの367人からおよそ100人増えた。もちろん、最多人数だ。状況がさらに悪化したら、コロナ対策をしっかり打つという意味では都独自の緊急事態宣言を発することも考えざるをえなくなる」と述べ、強い危機感を示しました。

そのうえで、ことしの夏休みについて「旅行やイベントも計画されていると思うが、ことしは残念ながら例年と違う夏になる。今ここで対策を緩めてはいけない。その意識を皆さんと共有させていただき、感染拡大防止の取り組みを加速していく」と述べ、感染拡大の防止の徹底を呼びかけました。

都の「重症患者」の数は

都が、医療提供体制の状況を分析するうえで注目しているのが「重症患者」の数です。

人工呼吸器や集中治療室で対応する重症の患者が増えると、新型コロナウイルスだけでなく、ほかの病気の患者にも適切な医療を提供できなくなるおそれが高まるからです。

都は重症患者の数をことし4月27日から公表していて、最も多くなったのは4月28日と29日の105人でした。

その後は減少傾向が続き
▽7月2日には10人を下回って9人に
▽7月10日には、これまでで最も少ない5人となりました。

その後は再び増加に転じ
▽7月17日に10人となり
▽30日は22人でしたが
▽31日は16人となり、4日ぶりに20人を下回りました。

4月や5月に比べるとまだ低い水準ですが、都の専門家は、重症患者の増加は、「新規陽性者数」の増加からしばらく遅れて生じると指摘していて、都は警戒を強めています。

都は、重症患者を受け入れる病床をこれまでに100床確保していて、今後の感染拡大の状況によっては、病床をさらに増やすことも検討する考えです。

死亡した人の年代は

都内では30日までに新型コロナウイルスの感染が確認され、死亡した人が330人にのぼっています。

およそ93%にあたる少なくとも306人は、ことし5月末までに死亡しています。

このなかには、クラスターが発生した複数の医療機関の入院患者のほか、コメディアンの志村けんさんや俳優の岡江久美子さんも含まれています。

その後、6月は少なくとも19人、7月は30日までに4人が死亡しています。

年代別では
▽20代が1人
▽40代が5人
▽50代が16人
▽60代が32人
▽70代が94人
▽80代が114人
▽90代が63人
▽100歳以上が3人です。

10歳未満と、10代、30代の死亡は確認されていません。

また、都は残る2人について「確認中」としています。
▽70代以上が全体のおよそ83%
▽60代以上では全体のおよそ93%にのぼり、高齢の人の割合が高くなっています。

新宿区保健所から146人分の報告

都によりますと、463人のうち新宿区の保健所からの報告が146人分いるということです。30日は11人で135人増えたということです。

都の担当者は「新宿区の保健所の検査結果が大幅に増えたとはいえ、463人は非常に大きな数字だ。島しょ部を除くすべての保健所から発生届が出ていて、エリアも広がっている」と話しています。
そのうえで「全体が増えている要因は20代 30代が多いからで、この年代が多い傾向は変わっていない。会食や職場内の感染も20代 30代が多く、予防が大きな課題だ」と話しています。

今後については「検査数が5000件前後なので、8月1日以降も感染の確認が大幅に減ることはないと思う」と話しています。

重症の人は16人

▽重症
東京都によりますと、都内で31日までに感染が確認された1万2691人のうち、入院中の人は30日より43人増えて1197人。
このうち重症の人は30日より6人減って16人です。
都は、31日の時点で重症患者向けの病床100床を含めて都内で2400床を確保していて、2800床の確保を目指しているということです。

▽自宅療養
自宅で療養している人は30日より17人増えて401人す。

▽ホテル療養
都が開設している6つのホテルで療養している軽症や無症状の人は30日より63人増えて288人です。

▽調整中
医療機関への入院と、ホテルや自宅での療養のどちらにするか調整中の人は30日より161人増えて858人です。

▽退院など
すでに退院した人や自宅などでの療養が終わった人は9615人となっています。