コロナや豪雨災害で立民が臨時国会要求 自民 政府に伝える考え

コロナや豪雨災害で立民が臨時国会要求 自民 政府に伝える考え
新型コロナウイルスの感染拡大や豪雨災害への対応など、国会で審議すべき課題が山積しているとして、立憲民主党が臨時国会の召集を求めたのに対し、自民党は、政府に伝える考えを示しました。
立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党の国会対策委員長らは29日、国会内で会談し、新型コロナウイルスの感染拡大への対応をめぐって意見を交わしました。

この中では、各地で感染者の確認が相次いでいるにもかかわらず、観光需要の喚起策「Go Toトラベル」を実施するなど、政府の一連の対応には問題があるという意見が相次ぎました。

そのうえで、感染拡大を受けた対策や経済への影響に加え、豪雨災害への対応など、国会で審議すべき課題は山積しており、安倍総理大臣と質疑を行う必要があるという認識で一致し、政府・与党が応じなければ、憲法53条の規定に基づいて臨時国会の召集を求める方針を決めました。

このあと立憲民主党の安住国会対策委員長は、自民党の森山国会対策委員長と会談し、こうした方針を伝えました。

これに対し、森山氏は「私が判断することではない」として政府に伝える考えを示しました。

立憲民主党など野党側は、週内にも大島・衆議院議長に臨時国会召集の要求書を提出することにしています。

立民 安住氏「安倍首相が判断すれば 来週にでも開催できる」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し「閉会中審査を行ってきたが、さまざまな問題に十分対応ができているとは考えていない。安倍総理大臣が全く国会の質疑に出てこない状況で、これ以上の議論は成り立たない。安倍総理大臣が臨時国会を召集すると判断すれば、来週にでも開催できる。戦後最大の危機だと思うので、通年、国会を開くべきだ」と述べました。

自民 森山氏「英との経済連携協定の交渉成立なら検討か」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し「臨時国会で何の審議をするのかがまだ定かではない。ただ例えば、イギリスとの経済連携協定の交渉を行っているので、その交渉が成立すれば、政府としても臨時国会の召集を考えるのではないか」と述べました。

一方、来月以降の閉会中審査について「新型コロナウイルスや、豪雨災害からの復旧・復興の問題もあるので、来月5日に野党側と協議したい。安住氏と『ことしは夏休みはなしかな』という話はした」と述べました。