移民船の65人が新型コロナ感染 密集の船内の危険指摘も

移民船の65人が新型コロナ感染 密集の船内の危険指摘も
地中海の島国マルタに船で到着した移民65人が新型コロナウイルスに感染していたことがわかり、当局は人命の救助と感染対策をどう両立させるか難しい対応を迫られています。
マルタの保健省は28日、前日に入港した船に乗っていた移民85人に新型コロナウイルスの検査を行ったところ、全体の75%余りに当たる65人に感染が確認された、と発表しました。

船でヨーロッパを目指す移民を支援する団体は、感染が確認された船は北アフリカのリビアを出港し、マルタ沖で1日以上救助を待っていたとしています。

船に乗っていた人たちは現在、施設に隔離されているということですが、現地メディアは、今回の感染はマルタ国内で最大のクラスターの発生だと大きく伝えています。

海を渡ってヨーロッパを目指す移民たちは、出発地のリビアで過密で劣悪な環境に置かれ、さらに船の中も密集状態となることから、新型コロナウイルスへの感染の危険にさらされているとの指摘があり、当局は人命の救助と感染対策をどう両立させるか難しい対応を迫られています。