4連休 都内からの移動は大型連休の1.5倍 他府県より増加は低く

4連休 都内からの移動は大型連休の1.5倍 他府県より増加は低く
26日までの4連休の都道府県の間の移動をビッグデータで分析したところ、5月の大型連休に比べて東京都内から移動した人がおよそ1.5倍に増加していたことが分かりました。一方、ほかの府県に比べて増加の割合はやや低くなっていて、専門家は「Go Toトラベル」の割り引きの対象から東京が外れたことなどが背景にあるとみられると分析しています。
NHKは、NTTドコモが携帯電話の基地局の情報からプライバシーを保護した形で集めたデータを基に26日までの4連休、ほかの都道府県に移動した人の数がどう変化したのか、緊急事態宣言が発表されていたことし5月の大型連休と比較しました。

その結果、すべての都道府県で移動した人が増加していて、主要な都市を見ると、大阪府は1.71倍、神奈川県は1.67倍、千葉県は1.64倍、愛知県は1.59倍となっていたのに対し、東京都は1.48倍で、東京がほかの府県に比べてやや低い結果となっていました。

一方、東京からの移動が増えた道府県を増加した割合が高い順に見ると、沖縄県が3.41倍となっていたほか、京都府が2.25倍、静岡県が2.18倍、石川県が2倍、長野県が1.89倍などと観光で人気のエリアのある府県で多くなっていました。

人の移動の分析に詳しい早稲田大学の佐々木邦明教授は、東京の増加率が、ほかの府県に比べて少なかった結果について、感染者数の増加に加えて「Go Toトラベル」の割り引きの対象から東京が外れたことが背景にあるとみられると分析しています。

そのうえで「東京以外の県も含め、他県に移動する人はそれほど増えていないという印象だ。各地で感染者数が増加していることへの警戒感の強さが表れているのではないか」と話していました。

空の便の利用者 1日約10万人

全日空と日本航空によりますと、26日までの4連休の期間中に国内線の空の便を利用した人は、1日当たり合わせておよそ10万人に上ったということです。

このうち全日空によりますと、この4連休に空の便を利用した人は1日当たりおよそ5万人に上り、県をまたいだ移動の自粛が緩和される直前の週末と比べると、およそ2倍に増えているということです。

路線別で見ますと、羽田と沖縄を結ぶ便の利用者が最も多く、次いで羽田と福岡や札幌を結ぶ便が多かったということです。

また、日本航空でも1日当たりの利用者数はおよそ5万人に上っていて、路線別で見ますと、羽田と福岡や大阪などの主要都市を結ぶ便の利用者が多かったということです。

また、全日空と日本航空によりますと、今回の利用者数は去年の同じ時期の週末と比べると、3割から4割ほどだということです。