感染の拡大が続くアメリカでは、これまでの感染者の累計が400万人を超え、特に南部や西部の州を中心に深刻な状態が続いています。医療現場では、入院患者が増える中、患者の命を救うための懸命の努力が行われています。

ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、アメリカの感染者の累計は、日本時間の24日午後5時の時点で、403万8000人となっています。

今月8日に300万人を超えて以来、僅か2週間ほどで100万人増えたことになり、感染拡大に歯止めがかからない状態となっています。

これに伴い、全米41の州では入院患者も増えています。

南部テキサス州やフロリダ州では入院患者の数がそれぞれ1万人前後と、これまでで最も多くなっていて、地元のメディアは大都市の医療機関などでは、これ以上入院患者を受け入れられない状態になっているところがあると伝えています。

メキシコ国境に近いテキサス州ヒダルゴ郡では、入院患者と死者の急増に伴い、地元の当局が外出を制限する命令を出しました。

当局の責任者は地元メディアに対し「病院は戦場のようだ」と述べ、医療従事者が苦境にあると訴えています。

多くの州では経済活動の再開が中断されていますが、住民の反発などから、マスクの着用や人と人との距離の確保といった基本的な感染対策が徹底できないところもあり、感染者の増加に歯止めがかかる兆しは見えていません。