中国 武漢 コロナ感染拡大の都市封鎖から半年 言論統制続く

中国 武漢 コロナ感染拡大の都市封鎖から半年 言論統制続く
新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した中国湖北省の武漢で、封鎖の措置がとられてから23日で半年となりますが、現在、全土で大規模な感染は報告されておらず、中国政府は、基本的に感染を抑え込んだとしています。一方で、当時、現地で取材活動をしていた男性が当局に拘束されたままになっているとみられるなど、徹底した言論統制が続いています。
中国政府は、湖北省の武漢で、新型コロナウイルスの感染が拡大したことを受けて、ことし1月23日に駅や空港などを閉鎖し、都市の封鎖を始めました。

武漢の感染者は5万人以上、死亡した人は3800人を超え、一時は医療崩壊の状態に陥っていましたが、その後、感染者は次第に減り、ことし4月、2か月半ぶりに封鎖が解除されました。

また、中国全体では8万4000人近くが感染し、死亡した人は4600人を超えましたが、この2か月余り、死者は増えていません。

先月には北京の卸売市場で集団感染が発生し、およそ330人の感染者が出たものの、その後、全土で大規模な感染は報告されておらず、中国政府は、基本的に感染を抑え込んだとしています。

一方、当時、武漢の現状を取材してSNSで発信するなどしていた男性ら2人が当局に拘束されたままになっているとみられるほか、政府を痛烈に批判した北京の大学教授が今月、一時拘束されるなど、中国政府は言論統制を強化しています。

このうち、北京の元弁護士の陳秋実さんは、武漢で取材していて、行方不明となってから半年近くになりますが、両親らも沈黙を守るよう当局から圧力をかけられているとみられ、懸念の声があがっています。