小池都知事「4連休の外出はできるだけ控えて」 コロナ拡大で

小池都知事「4連休の外出はできるだけ控えて」 コロナ拡大で
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東京都の小池知事は臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルスの現在の感染状況は引き続き「感染拡大警報」の状況にあり、「第2波」という心構えを持って一層の警戒が必要だという認識を示したうえで、都民に対して、23日からの4連休は外出をできるだけ控えるとともに、特に高齢者や基礎疾患がある人は気をつけてほしいと呼びかけました。
東京都の小池知事は、22日午後5時すぎから臨時の記者会見を開きました。

この中で、小池知事は新型コロナウイルスの現在の感染状況について、都のモニタリング会議で専門家から「第2波」という心構えを持って対応すべきという意見があったとしたうえで、「引き続き『感染拡大警報』の状況にあると判断しているし、『第2波』という心構えを持って、より一層の警戒が必要だ」と述べました。

そして、「現在、新規の陽性者数が時に300人を超すかと思われるような日もあり、感染の地域的や年代的な広がりも気になるところだ。これ以上の感染拡大を何としてでも食い止めなければいけない」と述べました。

そのうえで、23日からの4連休について「都民には、外出する場合は感染予防や感染対策を万全にしていただきたい。また、外出は、できれば、できるだけ控えてほしい」と呼びかけました。

さらに「特に、高齢者や基礎疾患がある方々は重症化のリスクが高いことがわかっているので、くれぐれも気をつけてください。若者は無症状や軽症のかたが多い。本人が自覚しないうちに感染を拡大させているおそれもある。学生や若いビジネスマンも『自分は感染しているかも』という意識で十二分に注意して行動していただきたい。若い方々でも重症化のリスクがないわけではない」と述べました。

このほか、小池知事は感染防止対策を徹底していることを知らせる都の「感染防止徹底宣言ステッカー」を今月31日までにそれぞれの店舗などに掲示するよう事業者に強く要請し、安心して利用できることを、みずから宣言する施設を飛躍的に増やしたいという考えを示しました。

一方、小池知事は記者団から「すべての都民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけているのか」と問われたのに対し、「『不要不急』と申し上げると、何が『要』で何が『急』なのかとなる。それぞれ事情もあると思うので判断いただき、だからこそ、『できれば』『できるだけ』外出を控えてくださいということに集約した」と述べました。

また、小池知事は22日、斉藤警視総監と面会し、都庁と警視庁が連携して、いわゆる風俗営業の店舗に対して感染予防策の徹底を図ることで一致し、今後、主要な繁華街から速やかに実施していくことを明らかにしました。

警察 風俗営業店立ち入りに法的懸念も

接待を伴う飲食店などの感染予防に、都と連携して取り組むことについて、警視庁は「知事からの要請を踏まえ今後、都と調整していく」とコメントしています。

一方、警察内部では風俗営業法に基づいて感染防止策を促していくことに懸念の声も上がっています。

風俗営業法では、警察はホストクラブやキャバクラなど接待を伴う飲食店に立入調査を行い、営業時間や従業員名簿の確認などができると定められています。

しかし、立入調査の目的は清浄な風俗環境の保持や青少年の健全育成のためなどとされています。警察関係者によりますと、感染症対策を目的に立入調査を行うことは、法律の趣旨から逸脱するおそれもあるということです。

警視庁の幹部は「警察は法律にのっとって動く組織で、法律の目的から外れた調査には慎重にならざるをえない」と話しています。

また、警察官の感染リスクも懸念されていて、この幹部は「限られた人員で感染を防ぎながら、どう対応していくか考える必要がある」と話しています。