コロナでピンチの動物園 応援グッズが予想外の人気 埼玉

コロナでピンチの動物園 応援グッズが予想外の人気 埼玉
新型コロナウイルスの影響で3か月にわたって休園を余儀なくされた埼玉県宮代町の動物園が、動物の餌代を工面しようと、新たにデザインしたTシャツなどを応援グッズとして販売したところ、予想をはるかに上回る売れ行きとなり、支援の輪が広がっています。
埼玉県宮代町にある「東武動物公園」は、ホワイトタイガーやゾウなど120種類、1200頭の動物を飼育し、年間120万人が訪れる全国有数の規模の動物園です。

しかし、ことしは新型コロナウイルスの影響で、春休みや大型連休を含むおよそ3か月間にわたって臨時休園を余儀なくされ、年間の売り上げのおよそ3分の1が失われたということです。

収益が大幅に落ち込み、悩みの種になっていたのが、年間4500万円、1日当たり12万円ほどかかる動物の餌代をどう確保するかでした。

そこで、動物園では、オリジナルのTシャツやエコバックを応援グッズとして販売することにしました。

新たにデザインした応援グッズには、ゾウは干し草など90キロ、ペンギンはアジ500グラムなどといったように、動物たちが1日に食べる餌やその量がイラストで描かれています。

先月の半ばから公式のホームページを通じて販売を始めたところ、売り上げはわずか1か月で1300万円に上り、予想を大きく上回ったということです。

東武動物公園の飼育担当の大西秀弘課長は「販売する当初は『100万円までいけば助かるな』と思っていましたが、予想以上の売り上げに驚いています。多くの人に支えられた動物園だと感じ、私たちも励みになります」と話していました。

東武動物公園では、いわゆる「3密」を避けるため、動物のパレードなど一部のイベントは中止していますが、最近は、去年の同じ時期の80%程度まで客足が回復しているということです。