東京都 新たに237人感染確認 新型コロナウイルス

東京都 新たに237人感染確認 新型コロナウイルス
東京都によりますと、21日、都内で新たに237人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたということです。都内では、1日に確認された人数が200人を超えるのは、3日ぶりで、100人以上の感染確認は13日連続です。
東京都は21日、都内で新たに10代から80代までの男女合わせて237人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

都によりますと、237人のうち、20代と30代は合わせて137人で、全体のおよそ58%を占め、40代と50代は合わせて67人で、全体のおよそ28%となっています。

また、237人のうち117人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りの120人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

都によりますと、237人のうち、夜間に営業する接待を伴う飲食店の関係での感染は51人で、このうち21人は、集団感染が発生した足立区の2つのフィリピンパブの従業員と客だということです。

また、新宿エリアでの感染確認は13人でした。

このほか、237人のうち19人は、江戸川区の通所リハビリを行う施設の
利用者と職員で、年齢は50代から80代だということです。いずれも、症状はないということです。

さらに、▽学校などの施設で5人、▽家庭内での感染が13人、▽職場内が13人、▽友人などとの会食による感染が9人などとなっています。

これで都内で感染が確認されたのは合わせて9816人になりました。一方、21日に都内で死亡が確認された人はいませんでした。

「感染確認は引き続き多いとみられる」都の感染者

東京都の担当者は、21日に237人の感染が確認されたことについて、「フィリピンパブや通所リハビリ施設など、大規模な集団感染があったため全体の人数が増えている。先週の火曜日の143人と比べても増加傾向にある。検査件数も4000件を超えているので、22日、23日も引き続き多いとみられる」と話していました。

そのうえで、「依然として20代と30代が多い状態がずっと続いていて、全国的にも同じ傾向だ。繁華街などで友人との会食や職場の同僚からの感染などが多く、そこから家族に感染させているケースもある。20代と30代の方々には、感染しない、させないよう、気をつけて行動してもらいたい」と呼びかけていました。

また、通所リハビリで大規模な感染が確認されたことについては「職員でも利用者でも、体調に何らかの症状があれば施設に行かないということが感染を広げない一番の方法だ」と話していました。

入院患者 今月に入り増加傾向続く

東京都が公表している「モニタリング項目」によりますと、都内の病院の「入院患者数」は、今月に入って増加傾向が続いています。

20日の時点では920人で、今月1日の280人と比べて、3倍を超えています。都が正確な入院患者数を把握し、公表するようになって以降で最も多かったのは、5月12日の1413人です。

一方、入院患者のうち、集中治療室での対応や人工呼吸器が必要な「重症患者数」は、4月28日、29日には105人にまで増えましたが、今月10日には5人にまで減りました。しかし、その後は少しずつ増えていて、20日の時点では13人となっています。

モニタリング項目は東京都の「新型コロナウイルス感染症対策サイト」に掲載されているほか、NHKのニュース・防災アプリでもお伝えしています。

菅官房長官「医療提供体制ひっ迫の状況にない」

菅官房長官は21日午後の記者会見で「東京都を中心に一定の感染が継続して確認されているが、クラブなどの接待を伴う飲食店を中心に積極的に検査している結果が含まれており、39歳以下の若い方が7割から8割を占めている。入院患者数は増加しているものの重症者は13人であるなど、医療提供体制がひっ迫している状況にはない」と述べました。

一方で「感染経路が不明な割合が一定程度あり、中高年の感染者も増加しつつある。引き続き、警戒感を持って状況を注視しつつ、自治体とも緊密に連携して、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けてしっかり取り組んでいきたい」と述べました。

また、軽症の人が宿泊療養できる施設の確保について「確保に必要な費用は、国として全額を交付金で支援しており、東京都に対し早急にさらなる宿泊施設の確保を求めている。政府としても必要な協力は行っていきたい」と述べました。