岡山市長“市中感染のおそれがない状況でない”集団感染発生で

岡山市長“市中感染のおそれがない状況でない”集団感染発生で
岡山市内の接待を伴う飲食店の関係者5人が新型コロナウイルスへの感染が確認され、市が感染者の集団、「クラスター」が発生したと発表したことを受けて、街の人からは「マスクの着用などの対策を改めて徹底したい」という声が聞かれました。
岡山市は19日、市内にある接待を伴う飲食店の従業員3人の感染が確認されたことを明らかにし、この店をめぐって客と従業員合わせて5人が感染したことから、クラスターが発生したと発表しました。

岡山県内でのクラスターの発生はこれが初めてで、岡山市の大森市長は記者会見で「『市中感染のおそれはない』という状況ではなくなった」と述べました。

これについて岡山市に住む50代の女性は「人口が多い東京などと違って岡山でクラスターが発生することはないと思っていました。ホテル業界で働いているので、仕事に影響が出ないか不安です。マスクの着用やこまめな消毒といった基本的な対策を改めて徹底したい」と話していました。

また同じく岡山市に住む20代の会社員の男性は「最近は外食する機会もあり、以前に比べると少し気持ちが緩んでいた気がします。最近、県内では感染確認が相次いでいるので、手洗いやマスクの着用などの対策を改めて心がけたいです」と話していました。

飲食店でクラスター 発生の経緯

岡山市内の接待を伴う飲食店で発生した今回の「クラスター」。

最初に感染が確認されたのは、客として訪れた20代のアルバイトの女性でした。

女性は今月8日に発熱のほか、味やにおいがわからないといった症状が出て、今月16日に感染が確認されました。

そして、次に感染が明らかになったのが20代の男性従業員です。女性が店を訪れた日に勤務していたため濃厚接触者としてPCR検査を受け、今月17日に感染が確認されました。

これを受けて岡山市は、この店の15人の従業員全員を検査し、このうち10代から20代のいずれも男性の従業員3人の感染が、19日明らかになりました。

岡山市によりますと、店側は「客の数を制限したり、店内にアクリル板を設置したりする対策を取っていた」と説明しているということです。

店は最初に従業員の感染が確認された今月17日以降、営業を自粛していて、岡山市は今月1日から16日までの間に店を訪れた客について、順次、PCR検査を行うことにしています。