東京都 新たに168人の感染確認 100人超は12日連続 新型コロナ

東京都 新たに168人の感染確認 100人超は12日連続 新型コロナ
東京都は20日、都内で新たに168人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。都内で一日に確認された人が100人を超えるのは12日連続です。
東京都は20日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて168人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

都内で一日に確認された人が200人を下回るのは、19日に続いて2日連続ですが、100人を超えるのは12日連続です。

都によりますと、168人のうち、
▽20代と30代は合わせて108人で、全体のおよそ64%、
▽40代と50代は合わせて40人で、全体のおよそ23%です。

また、
▽168人のうち74人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、
▽残りの94人はこれまでのところ感染経路が分かっていないということです。

都によりますと、168人のうち22人はホストクラブやキャバクラ店など夜間に営業する接待を伴う飲食店の従業員と客だということです。
このうち新宿エリアは13人でした。

このほか、
▽家庭内での感染が22人、
▽友人などとの会食による感染が8人、
▽高齢者施設や保育園などの施設内が6人、
▽職場内が5人などとなっています。

これで都内で感染が確認されたのは9579人になりました。

一方、都は、感染が確認された1人が死亡していたことを明らかにしました。

都内で死亡した人が確認されるのは今月15日以来で、これで327人になりました。

「家庭内で感染の高齢者も 体調不良なら早く受診を」都

東京都の担当者は20日、感染が確認された168人の中には、家庭内で息子や娘などから感染した60代や70代の人が複数いることを明らかにし、「高齢者が感染すると重症化するリスクが高いため、感染するような思い当たる節がなくても、体調不良があれば早く医療機関にかかるなど十分気をつけてほしい」と話しています。

さらに、最近20代や30代に次いで多くなっている40代や50代について「特にこの世代の男性は、感染者が200人を超えた今月9日から17日までの9日間でみると、どこで感染したのか分からない人の割合がおよそ7割と高くなっている。行動履歴を話してもらえないことも理由の一つだ。行動範囲が広いこの世代で感染経路が分からない人が増えることは、いい兆候ではない」と話しています。

また、全体の数について「300人近い感染者が出ていた先週に比べて168人は少ないと思うかもしれないが、3桁が続いていて減っているわけではない。今月に入って月曜日を比べると、先々週の6日は102人、先週13日は119人で、同じ月曜日で比べるとむしろ多い。引き続き注意してほしい」と話しています。

週平均の陽性者数宣言下でのピーク時上回り続ける

東京都が感染状況の分析に用いるモニタリング項目のうち、1週間平均の「新規陽性者数」は20日まで、4日連続で200人を超えていて緊急事態宣言下でのピーク時を上回り続けています。

東京都がモニタリング項目の1つとしている「新規陽性者数」は、その日までの1週間に感染が確認された人数の平均で、都が、毎日発表しています。

「新規陽性者数」は1日の感染の確認が、これまででもっと多かった17日に202.6人となり、初めて200人を超えました。

その後、20日まで4日連続で200人を超えています。

168人が確認された20日は週平均で219人で、緊急事態宣言下で最も多い4月14日の167人の1.3倍になっています。

東京都が感染状況の分析に用いるモニタリング項目は全部で7つありますが、このうち「新規陽性者数」や「検査の陽性率」など合わせて5つが1週間の平均の数値です。

都の担当者は、数値は曜日によってばらつきがあるため、1週間の平均で分析することで、感染状況などの傾向をより実態に即して把握することができると説明しています。

新規陽性者の感染経路不明 100人超続く

東京都のモニタリング項目のうち「新規陽性者における接触歴等不明者」は、感染が確認された人のうち、どこで感染したのか特定できない人の1週間の平均の値です。

18日が106.3人、19日は110人と、2日連続で100人を超えました。
100人を超えるのはことし4月20日以来で、これまでで最も多い4月14日の116.9人に迫っています。

また、緊急事態宣言が解除された5月25日の3.3人、休業要請がすべて解除された先月19日の14.4人に比べると、大幅な増加となっています。

その日までの1週間の平均と、前の週の平均とを比べた「増加比」を見ると、今月に入ってからは、連日1.5倍から2倍程度となっていて、新たな感染の確認の増加とともに、感染経路がわからない人の数も増加傾向が続いています。

入院患者数 7月に入り3倍余に

東京都のモニタリング項目のうち、医療提供体制の分析に用いる「入院患者数」は、今月に入って増加傾向が続き、19日は917人になりました。

今月1日の280人の3.3倍です。

都が正確な入院患者数を把握・公表するようになって以降で、最も多かったのは5月12日の1413人です。

都は、この時のように患者が増えることに備えて、重症の人以外の入院患者を受け入れる病床を20日の時点で1500床確保していて、2700床の確保を目指して医療機関に要請しています。

一方、人工呼吸器や集中治療室での対応が必要な「重症患者数」は、今月5日にこれまでで最も少ない5人まで減っていましたが、再び増えて19日12人になりました。

ただ、ピークとなった4月28日、29日の105人に比べると大幅に少なくなっています。

都は、重症患者のための病床を現在100床確保していて、今後は重症患者が、さらに増えれば300床の確保を医療機関に要請することにしています。

西村経済再生相「分析して対応を適切に判断したい」

西村経済再生担当大臣は記者会見で、最近の感染状況について「首都圏のみならず、関西圏、そして全国でも、感染者の数が増えている状況だ。特に、クラスターがあちこちで発生しており、最近では、いわゆる『3密』に加え、大声や換気の悪さが要因となっているようだ。分科会でも、多くの構成員の方々から分析をいただき、対応を適切に判断したい」と述べました。