H2Aロケット打ち上げ成功 UAEの火星探査機を分離

H2Aロケット打ち上げ成功 UAEの火星探査機を分離
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中東のUAE=アラブ首長国連邦の火星探査機を搭載したH2Aロケットが、20日午前7時前に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、探査機は予定どおり分離されて打ち上げは成功しました。
H2Aロケットの42号機は、UAEが開発した火星探査機「HOPE」を載せて、20日午前6時58分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。

ロケットは補助ロケットや1段目などを切り離しながら上昇を続け、打ち上げからおよそ1時間後の午前8時前に高度430キロ余りで探査機を予定どおり切り離し、打ち上げは成功しました。

搭載されたUAEの探査機は、太陽電池パネルを広げると全長およそ8メートル、重さは1.5トンほどあり、UAEの建国50年にあたる来年、火星を回る軌道に入って火星の大気の観測などを行う計画です。
UAEから4年前に打ち上げを受注して準備を進めてきたもので、三菱重工業が海外から受注した人工衛星をH2Aロケットで打ち上げるのは今回で4回目でした。

H2Aロケットは打ち上げ能力を増強したH2Bロケットも含めると、2005年以来、45回連続で打ち上げに成功したことになり、打ち上げの成功率は98%と世界でも最高水準を維持していて、三菱重工業は受注競争が激しくなっている人工衛星の打ち上げビジネスを拡大させたい考えです。

UAEの宇宙センター 多くの職員見守る

日本のH2Aロケットで打ち上げられた火星探査機を開発した中東のUAE=アラブ首長国連邦のドバイ郊外にある宇宙センターでは、多くの職員が打ち上げの様子を見守りました。

日本時間の20日朝、打ち上げられたH2Aロケットの42号機に搭載された火星探査機「HOPE」は、UAEのドバイ郊外にある「ムハンマド・ビン・ラーシド宇宙センター」がアメリカの大学の協力を得て開発したものです。

日本時間の午前7時前、現地時間の午前2時前に鹿児島県の種子島宇宙センターからロケットが打ち上げられると、職員らは生中継の映像を食い入るようにみつめていました。
その後、日本時間の午前8時10分ごろに探査機から最初の信号を受信したことを確認すると職員らは拍手し、安心した表情を浮かべていました。

今回のプロジェクトに参加した女性技術者のヘッサ・アリさんは「ことばで表わせないほどうれしいです。『希望』という探査機の名前が示すとおり、不可能なことはないということを示すプロジェクトになると思う」と話していました。

UAEの探査機は今後、7か月ほどかけて、火星を回る軌道に到着し、大気の観測を行う予定です。

来年、建国50年を迎えるUAEとしては宇宙開発を進めることで先端技術を獲得するとともにアラブ諸国で初めて火星探査を成功させることで国威の発揚を目指していると見られます。