都内の大学 後期もオンライン授業広がる 新型コロナ感染拡大で

都内の大学 後期もオンライン授業広がる 新型コロナ感染拡大で
東京を中心に感染が拡大する中、大学生の生活にもさらに影響が広がっています。都内では先週から今週にかけて、青山学院大学や中央大学、立教大学など少なくとも10以上の大学が、秋からの後期の授業も原則、オンラインで行う方針を決めたことをホームページなどで公表しています。
このうち、およそ1万9000人の学生がいる青山学院大学は、今月9日に実験など一部の科目を除き、原則、オンラインでの授業を前期に続いて継続することを決めました。

年間を通じてキャンパスに来る機会が失われることになりますが、都内で1日の感染者が100人を超えるなどした状況を踏まえ、学生や教職員の安全を確保するために決めたということです。
青山学院大学の稲積宏誠副学長は「対面の授業については感染リスクを指摘する声が、オンライン授業については、対面授業のよさを強調する声がそれぞれ寄せられている。どちらに軸足を置くか、非常に難しい判断が求められ、コロナとのつきあい方の答えはすぐに見いだせない状況だ」と話しました。

そのうえで「本学では対面の教育を重視し、実際に実験などで今も対面授業は行っているが、それを多くしてしまうとキャンパス内に学生が滞留してしまうので、全面的に学生を集めるのは今の状況では困難だ。感染を防ぐため実家に帰ってオンラインで授業に参加している学生がいることも考えて、やむをえずだが、原則、オンラインを継続することを決めた」と話しました。

1回しかキャンパスに行ってない新入生

ことし青山学院大学に入学した1年生の男子学生は、緊急事態宣言が解除されたあと、学生証を受け取りに行った1回しかキャンパスに入っていないといいます。

学生はNHKの取材に対し、「後期は対面授業になることを励みに勉強してきたが、原則、オンライン授業が続くと聞き、ショックだ。ただ対面授業を再開したら、ウイルスの感染は広がってしまうと思うので、オンライン授業の継続は自分にとってはつらいが、正しい判断だと思う」と話していました。

また、オンラインでの授業や学生生活については、「動画を配信する形の授業は何度も見返すことができ、リアルタイムで行われるオンラインの授業は緊張感があるという点でいいと思う。その一方で、大学に行けないと学生生活で大事な友達作りが難しく、生活にもメリハリがない」と話していました。