感染拡大続く東京 病院の体制強化は…新型コロナウイルス

感染拡大続く東京 病院の体制強化は…新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都。医療機関は警戒をさらに強め、今後の患者増加に備えて体制を強化しています。
東京 杉並区の河北総合病院は感染症の指定医療機関ではありませんが、協力病院として新型コロナウイルスの感染患者を受け入れてきました。

主に中等症までの患者で、第1波のピーク時の4月には分院の一部などをコロナ専用の病棟に転用。
最大38床を確保しましたが、それでも一時は満床近い状態となりました。

その後、いったん感染が収束したことで入院患者が減少し、先月には感染者は1人もいなくなり、疑いのある患者3人だけとなりました。

患者が減少したため、病院は38床の専門病床のうちおよそ半分を一般病床に戻しましたが、その後、再び東京の感染が拡大し始め、先月末には都から「受け入れ体制を再度強化してほしい」と要請があったと言います。

今月に入ると入院患者が徐々に増え始め、現在は、
▽陽性の患者が16人、
▽疑いのある患者が5人の、合わせて21人に上っています。

病院は、一般病床の入院患者38人を別の病棟に移したうえで、来週にも新型コロナ専用の病床を再び拡大する予定です。

現在入院しているのは20代~30代の若者が中心で、軽症や中等症の患者ばかりですが、今後、重症化のリスクが比較的高い高齢者に感染が広がると一気に医療体制がひっ迫すると警戒を強めています。

河北総合病院の杉村洋一院長は「今月に入って入院患者が再び増え始め、用意している病床はすでに満床になっている。コロナ専用の病床を再び確保するのは現場にとって相当な負担だが、それでも対応せざるをえない。このまま患者が増え続け、第1波のような状況にならないか心配で、特に院内感染が起きないよう対策を徹底していきたい」と話しています。