「改めて感染防止に協力を」293人感染確認の小池都知事

「改めて感染防止に協力を」293人感染確認の小池都知事
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東京都内で17日、これまでで最多となる293人の新型コロナウイルスへの感染が確認されたことを受けて、小池知事は記者会見で、都民と事業者に対し改めて感染拡大を防止するための協力を呼びかけました。
小池知事は午後3時半ごろから記者会見を開き、都内で17日に、これまでで最多となる293人の感染が確認されたことを明らかにし「20代、30代が7割で、最近は世代を超えた広がりがあり、40代、50代も増加傾向だ。感染経路も多岐にわたっていて若年層の友人どうしのパーティーや会食による感染、高齢者への家族内感染などの広がりもみられる」と述べました。

そして「『感染拡大警報』ということで、改めて都民一人一人や事業者の皆様方にご協力を、最大限の警戒をお願いしているところだ」と述べました。

そのうえで「都民の皆様には、都や業界団体のガイドラインによる対策が徹底されていないお店の利用は避けていただきたい。お店を利用される方も手や指の消毒や、利用者どうしの距離の確保、大声での会話を避けるなど、店舗で実施している感染防止対策にご協力をいただきたい」と述べました。

さらに、17日に予定されている西村経済再生担当大臣と、埼玉・千葉・神奈川の各県知事とのテレビ会議について「直近の感染状況に対しての認識と情報を共有し、実施すべき対策について意見交換を行う。1都3県は日々多くの方々が往来し、社会的にも経済的にも一体となる地域であることから、国・3県と連携して対策を進めていく」と述べました。

また、感染防止対策がとられていない店に対して都として休業要請を行う考えがあるかどうか問われたのに対し、小池知事は「感染状況によって強い措置を検討すべき状況となる可能性はあるかと思う」と述べ、今後の感染状況によっては都としての対応を検討する考えを示しました。

療養施設の確保状況は…

新型コロナウイルスに感染したものの軽症か無症状の人に療養してもらうため、都はこれまでに都内で5つのホテルを借り上げ、一時、最大で1100人余りを受け入れる体制を整えていました。

しかし、すでに4つのホテルは契約の満了を迎えたか、今月末で迎えます。残る1つのホテルは八王子市内にあり、最大で100人程度が滞在でき、都によりますと、16日現在で97人が療養しているということです。

このほか、都は16日から豊島区のJR池袋駅に近いホテル1棟でも受け入れを始めました。このホテルでは最大で110人程度が滞在でき、都によりますと、受け入れ初日の16日は21人が療養を始めたということです。

都は今月23日に、さらにホテル1棟を確保することにしています。

小池知事は17日の記者会見で、3棟以外のホテルの確保について「さらに次の宿泊療養施設の確保に向けて、複数の事業者に当たっているところだ。できるだけ早く確保する事が病床の有効な活用につながっていく」と述べました。

西村経済再生相「高い水準 危機感強めている」

西村経済再生担当大臣は、記者会見で、東京都の感染状況について「かなり高い水準だ。引き続き感染経路不明の割合が一定程度あり、高齢者の感染もみられ始め、危機感を強めている」と述べました。

また、消費喚起策の「Go Toトラベル」で、東京発着の旅行を対象外とすることについて、「感染者が急激に減る事態はなかなか想定しにくく、今の段階で予断を持つことはなかなか難しいが、感染状況が落ち着いてくれば東京も再開できるようにしていきたい」と述べました。