ロシア 新型コロナワクチン臨床試験 第2段階が来月初旬終了へ

ロシア 新型コロナワクチン臨床試験 第2段階が来月初旬終了へ
世界で開発が進められている新型コロナウイルスのワクチンについて、ロシアで開発に携わっている政府系ファンドの総裁は、3段階ある臨床試験のうち第2段階が来月初旬に終了するという見通しを明らかにしたうえで、実用化を急ぐ考えを強調しました。
ロシアでは、新型コロナウイルスのワクチンについて、モスクワにある国立ガマレヤ疫学・微生物学研究所が国防省の協力も得ながら開発を進めています。

プロジェクトに携わっている政府系ファンド「ロシア直接投資基金」のドミトリエフ総裁は16日、開発の状況について、3段階ある臨床試験のうち安全性などを確認する第1段階が「とてもうまく行った」と述べ、有効性などを確かめる第2段階に進んでいることを明らかにしました。

そのうえで「第2段階の試験は来月3日に終了する」という見通しを明らかにし、年末までに実用化することを目指す考えを強調しました。

ロシアでは新型コロナウイルスの感染拡大がおさまらず、感染者は75万人を超えて世界で4番目に多くなっていて、プーチン大統領がワクチンの早期の実用化を目指す中、複数の研究機関が開発に乗り出しています。

一方、WHO=世界保健機関によりますと、世界では今月15日の時点で、ロシア以外にアメリカや中国などで合わせて23種類のワクチンの臨床試験が進められているということです。