新型コロナで2万8000人超死亡 スペインで追悼式典

新型コロナで2万8000人超死亡 スペインで追悼式典
新型コロナウイルスで2万8000人を超える人が亡くなったスペインで16日、王室が主催する追悼式典が開かれフェリペ国王や遺族が、亡くなった人を追悼しました。
スペインでは、新型コロナウイルスの感染拡大でこれまでに2万8413人が亡くなり、死者数では、ヨーロッパでイギリス、イタリア、フランスに次いで多くなっています。

首都マドリードにある王宮では16日、王室の主催で追悼式典が開かれ、遺族や医療従事者のほかEU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長など合わせて400人が出席しました。

式典では遺族の代表が、「この困難な時期に亡くなった人たちを1人として忘れません」と述べ2万8413人の死者一人一人を記憶にとどめようと呼びかけました。

遺族の中には、ウイルスに感染するのを防ぐため家族の最期に立ち会えなかった人も多く、フェリペ国王は追悼のことばのなかで「この式典で愛する人の最期をみとれなかった悲しみを癒やすことはできませんが、亡くなった人やその人の社会への貢献を改めて思い起こすことになります」と述べ、遺族に寄り添う気持ちを示しました。

スペインでは各地で感染者数が再び増える傾向にあり、住民の出入りが原則禁止された地域もあるほか、北東部カタルーニャ州や南部アンダルシア州などでは屋外でもマスクの着用が義務づけられるなど、感染の再拡大に警戒が強まっています。