大阪 新たに66人感染「宣言」解除後最多に 新型コロナ

大阪 新たに66人感染「宣言」解除後最多に 新型コロナ
大阪府は16日、府内で新たに66人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。
大阪府内で1日に60人以上の感染が確認されたのは2日連続で、緊急事態宣言が解除されて以降最も多くなりました。

66人は、いずれも軽症か無症状だということです。

感染経路別に見ますと、
▽東大阪市のバーに関連した人が11人、
▽感染経路が分からない人が34人、
▽これまでに感染が確認された人の濃厚接触者などが21人です。

年代別にみますと、
▽10代が7人、
▽20代が29人、
▽30代が8人、
▽40代が3人、
▽50代が12人、
▽60代が6人、
▽90代が1人となっています。

大阪府で感染が確認された人は、これで合わせて2192人となりました。

16日の「陽性率」5.8%

1日に実施したPCR検査の件数に占める新たな陽性者の割合を表す「陽性率」は、大阪府では緊急事態宣言が出された直後の4月9日が27%と最も高く、5月中旬以降は1%以下が続いていました。

しかしその後、先月中旬から徐々に高くなる傾向になり、16日の「陽性率」は5.8%になっています。

吉村知事“感染者急増 対策徹底を”

新型コロナウイルスの感染者が大阪府内で急増していることについて、吉村知事は、16日の記者会見で、感染者の年齢層が広がりつつあるとして、府民に対し、感染防止対策をとっていない飲食店の利用を控えるなど、改めて対策の徹底を強く呼びかけました。

この中で、吉村知事は、大阪府内での感染者が急増していることについて、「20代を中心に、夜の街関連で感染が広がっているという傾向は変わらないが、徐々に大阪市内から市外にも広がりつつあり、年齢層も少しずつ上がっている。感染拡大の傾向や内訳をみても東京と似ている状況だ」と述べました。

そして、医療体制について、重症用や軽症・中等症用の病床などは、現在は十分確保できているものの、今後、高齢者や基礎疾患のある人に感染が拡大した場合は、ひっ迫する可能性があると述べました。

そのうえで、吉村知事は、さらなる感染拡大を防ぐため、府民に対し、
▼「3密」で唾液が飛び交う環境を避けること、
▼府の「感染防止宣言ステッカー」のないバーやキャバクラ、ホストクラブなどの利用は自粛すること、
▼高齢者や基礎疾患のある人は、感染リスクが高い環境の施設を避けることなど、改めて対策の徹底を強く呼びかけました。

また、感染防止の対策をとっている店を広く知ってもらうため、府の追跡システムや「感染防止宣言ステッカー」を導入している店については、飲食店情報サイトを手がける「ぐるなび」と連携し、こうした情報の掲載を始めることを明らかにしました。

さらに、吉村知事は、府内で死亡した人のおよそ半数が院内感染が原因とみられるとして、来月にかけて、府内の医療機関を対象に、院内感染の対策を学んでもらう研修会を各保健所で実施することを発表しました。

“Go To” 全国一斉は反対

政府の「Go Toキャンペーン」について、吉村知事は、記者会見で、「観光や消費がものすごく落ち込んでいるのは事実で、キャンペーンの必要性はあると思うが、いきなり全国に広げてやるのは反対だ。まずは、近畿圏や関東圏など小さなエリアで始めていって、それが感染拡大に寄与しないことが分かったら、全国に広げるやり方がよい。税金を使う事業なので、国民の理解を得て進めていくべきだ」と述べました。