専門家「ピンポイントでの強い対策早急に」 新型コロナ

専門家「ピンポイントでの強い対策早急に」 新型コロナ
東京都は、新型コロナウイルスの感染状況の警戒のレベルを4段階で最も深刻な「感染が拡大していると思われる」という表現に引き上げましたが、日本感染症学会の理事長で東邦大学の舘田一博教授は、現在の東京の感染状況について「大きな感染対策が取られていないため、今後も感染者数が減少傾向に転じるとはなかなか考えにくい。今は軽症者が多いが、このままのペースで増えていけば、軽症者だけでなく、重症者も増え、医療のひっ迫も起きかねない状況だと思う」と話しています。
そのうえで、感染拡大を抑える対策について「繁華街など感染が大きく広がっている場所が分かっているのだから、さらに集中的に検査を行える体制をとったり、地域を限定して休業要請を行ったりするなど、ピンポイントでのもう少し強い対策が早急に求められる。対策が遅れてしまえば、医療のひっ迫、院内感染の発生と感染の悪い連鎖が起こるリスクもある」と指摘しました。

また、今月22日から始まる政府の「GO TOキャンペーン」については、「今は、アクセルを全開にして旅行に行ってもらう時期ではないのではないか。感染状況が落ち着いている地域どうしで『3つの密』を避けて旅行に行ってもらうなど、メリハリをつけた在り方を考えるべきだ」と話しています。