米 流行の中心が若い世代に… 感染対策専門家「マスク着用を」

米 流行の中心が若い世代に… 感染対策専門家「マスク着用を」
新型コロナウイルスの感染者の急増が続くアメリカでは、流行の中心が比較的若い世代に移ってきていて、トランプ政権で感染対策にあたる専門家は大学生を対象にした講演で、マスクを着用し人混みを避ける行動をとるよう訴えました。
ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、アメリカで13日に報告された新たな感染者の数は5万8000人余りと、この1週間ほど6万人前後の水準で推移しています。

トランプ政権で感染対策にあたるアンソニー・ファウチ博士は14日、アメリカの大学生を対象にビデオで講演を行い、「南部や西部での感染者の拡大は、経済活動の再開にあわせて、バーなどに若者が集まったこととの関連が強く疑われている」として、若い世代が感染拡大の中心になってきているという見方を示しました。

そのうえで、「自分にとって危険は少なくても、ほかの人に感染させることでパンデミックの拡大につながることを自覚してほしい」と述べ、若い世代に対し、マスクを着用し人混みを避ける行動をとるよう訴えました。

ABCテレビなどの分析によりますと、アメリカでは38の州で感染者が増加する傾向にあり、南部フロリダ州やテキサス州、西部アリゾナ州では病床数や医薬品が残り少なくなっているところもあり、いわゆる医療崩壊が起きる懸念が出てきています。

ロサンゼルスなど ジムやヘアサロンも屋内営業禁止に

アメリカで新型コロナウイルスの感染者が急増するなか、西部カリフォルニア州では13日レストランなどの屋内での営業を禁止する措置が州内の全域に拡大されたほか、ロサンゼルスなどでは感染状況が特に深刻だとしてジムやヘアサロンなどについても屋内での営業が禁止されました。

発表から一夜明けた14日、ロサンゼルス近郊の繁華街ではジムやヘアサロンが軒並み休業し、店内は明かりが消えてひっそりとしていました。

ロサンゼルス近郊で働いている女性は「カリフォルニアの感染状況はひどいので、州知事の判断は正しいと思う。私の周囲ではマスクをしていない人が多すぎる」と話していました。

また、西部ワシントン州から観光に訪れたという男性は「外出するときにマスクをするルールを守ろうという意識が低い人が多いと思う」と話していました。