シンガポール デング熱も感染拡大 医療現場へ負担増のおそれ

シンガポール デング熱も感染拡大 医療現場へ負担増のおそれ
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シンガポールでは、蚊が媒介するデング熱の感染が例年を上回るペースで報告されていて、新型コロナウイルスの感染拡大も続く中、専門家は医療現場への負担が大きくなるおそれがあると懸念を示しています。
シンガポールでは、ことし4月ごろから、蚊が媒介する感染症のデング熱の感染が例年を上回るペースで報告されていて、ことしに入ってから13日までに確認された感染者の数は、1万7000人を超え、少なくとも12人が死亡しています。

今月11日までの1週間には、1678人の感染が確認されるなど、5週連続で1000人を超えています。

国家環境庁は、このまま増加すれば、年間の感染者数が統計を取り始めて以来、最も多くなると警戒を強めていて、公営住宅周辺での蚊や幼虫の駆除を強化するなど対応に追われています。

国家環境庁は、背景には、新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動や外出が制限されたため、自宅などにとどまる人が増え、蚊に刺される機会も増えたと見られることや、工事現場での水たまりの除去が進んでいないことなどがあると指摘しています。

シンガポールでは、新型コロナウイルスの感染拡大が続き、感染者の数も1日当たり100人を超えていますが、シンガポール国立大学医学部のオオイ・インヨン教授は、「医療現場への負担が大きくなるおそれがある」と懸念を示しています。