専門家「未知の感染症 ガイドラインには最新情報の反映を」

専門家「未知の感染症 ガイドラインには最新情報の反映を」
東京 新宿区の劇場で行われた舞台公演で新型コロナウイルスの集団感染が発生した問題で、業界団体のガイドラインでは自宅待機の目安として37度5分以上の熱があることや、そのほかの症状があることなどを挙げています。
これについて、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授は「37度5分という基準は、新型インフルエンザの流行時や新型コロナウイルスの流行がはじまった当初に使われていたもので、そこまで発熱がなくてもほかの人に感染させるおそれがあることが分かってからは使われなくなっている」と指摘しました。

そのうえで「新型コロナウイルスのような新しい未知の感染症は、感染のメカニズムや対策の在り方が日々、更新されていく。業界団体や企業などで感染症対策のガイドラインを作るときには、新しい情報を常にアップデートし続け、それを対策の内容に反映していくことが求められる」と話しています。

一方、今月22日から政府の「Go Toキャンペーン」が始まるのを前に、大阪市で事前の抗体検査を検討する動きがあることについて、「抗体検査は、ある一定の集団のなかで過去に感染した経験があるかどうかを確かめるという疫学調査のためだけに使うものだ。検査をした時点で感染しているかどうか判断する検査として使うのは一般的ではない」と指摘しました。