中国 先月の輸出額 2か月ぶりにプラス 先行きには懸念も

中国 先月の輸出額 2か月ぶりにプラス 先行きには懸念も
中国の先月の輸出額は、去年の同じ月に比べ0.5%増え、2か月ぶりにプラスとなりましたが、海外で新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることなどから、中国当局は輸出の先行きに懸念を示しています。
中国の税関当局が14日発表した先月の貿易統計によりますと、輸出と輸入を合わせた貿易額は、総額で3807億3000万ドルと、去年の同じ月に比べ1.5%増えました。

このうち輸出は0.5%増え、2か月ぶりにプラスとなりました。

これについて税関当局は、マスクのほか在宅勤務などが増えたことで、ノート型パソコンやスマートフォンの輸出が伸びたことが要因だとしています。

一方、先月は、輸入も去年の同じ月を2.7%上回りました。

ただ、ことし上半期の累計でみますと、輸出がマイナス6.2%、輸入がマイナス7.1%と、いずれも去年の同じ時期を下回っています。

中国税関総署の李魁文報道官は記者会見で「貿易をめぐる環境は不確定な要素が増しているうえ、アメリカとの貿易摩擦の影響もあり、ことし後半も依然として厳しい見通しだ。貿易の安定に向けて努力しなければならない」と述べ、輸出の先行きに懸念を示しました。