豪雨で熊本派遣の高松市職員 新型コロナに感染確認

豪雨で熊本派遣の高松市職員 新型コロナに感染確認
豪雨に見舞われた熊本県に派遣され、避難所で避難者に対応していた高松市の30代の保健師が13日、新型コロナウイルスへの感染が確認されたと香川県などが発表しました。県などは、避難者の中に濃厚接触者はいないとしています。
香川県や高松市などの発表によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認されたのは高松市の職員で保健師の30代の男性で、熊本県からの要請に基づいて、今月8日から熊本県の人吉市や多良木町の避難所で、避難してきた人の健康相談などに当たっていたということです。

この保健師は12日香川県に戻り、13日PCR検査を受けたところ感染が確認されたということで、せきや発熱などの症状はないということです。

また業務中はマスクを着用し、同じ避難者と15分以上接触したことはなかったということです。

香川県や高松市は、濃厚接触者に当たるのは熊本県への派遣期間が重なっていた香川県や高松市の職員、合わせて5人で、避難者には濃厚接触者はいないとしています。

濃厚接触者のうち香川県の職員2人は、PCR検査の結果、陰性だったということで、残る3人も14日以降香川県に戻ってPCR検査を受けるということです。

記者会見で高松市の大西市長は「職員には意欲と使命感をもって被災地で適正に仕事をしてもらった。その職員が陽性になったことで、被災者の皆さんに大きな心配をかけ、心苦しく思う」と話しました。

香川県の浜田知事は、今後職員の派遣が求められた場合は、派遣前に職員のPCR検査を行うことを検討する考えを示しました。
この保健師は今月9日、避難所となっている人吉市の「人吉第一中学校」で避難者の体温測定や段ボールベッドの設置といった業務を行っていました。

10日と11日は、多良木町の「旧多良木高校」を訪れ、避難者との面接を行っていました。

県はこの2か所の避難所で避難者に状況を説明するとともに消毒作業を行っているということです。

保健師と接触した可能性がある人は400人程度いるということで、県は今後念のため、希望する人にはPCR検査を行うことにしています。

熊本県の蒲島知事は記者会見し、「感染防止対策に万全を期している中、被災者に心配をかけることになり申し訳ない思いだ。被災地で支援活動を行う際は、体調の確認やマスクの着用といった基本的な感染防止対策を徹底するようお願いする」と述べたうえで、事前にPCR検査を求めることも検討する考えを示しました。

そのうえで蒲島知事は、他県からの応援職員に対して感染防止対策を一層徹底するよう、政府や全国知事会などを通して依頼したことを明らかにしました。