待ちわびたファンが球場に列 プロ野球 きょうから観客入れ試合

待ちわびたファンが球場に列 プロ野球 きょうから観客入れ試合
プロ野球は10日から、観客を最大で5000人まで入れて試合を開催します。中日と広島の試合が行われるナゴヤドームでは、新型コロナウイルスへの感染対策が徹底される中、球場での観戦を待ちわびたファンが詰めかけました。
プロ野球は先月19日の開幕以降、観客を入れずに試合を行ってきましたが、イベント開催の制限を段階的に緩和する政府の方針を受けて、10日からは最大で5000人の観客を入れて試合を開催します。

午後6時から中日と広島の試合が行われるナゴヤドームには、午後3時半の開門を前に、球場での観戦を待ちわびた観客が列を作りました。

観客は入場の際にはマスクの着用や検温が求められ、フェイスガードで顔を覆ったスタッフから案内を受けながら、3人ずつサーモグラフィーの前に立って体温を測りました。

そして、37度5分以上の熱がないかを確認して手の消毒をしたうえで入場していました。

愛知県春日井市から来た50代の男性は、「とてもうれしくてドームに入ったら泣いてしまうかもしれません。大きな声は出せませんが、心の中で叫びたいと思います」と話していました。

10日から観客は入場できますが、感染防止対策のため、大きな声を出しての応援、ハイタッチ、肩を組んでの応援などは禁止され、新たな応援スタイルでの観戦となります。

ソフトバンク王球団会長「新たな感動を」

プロ野球で10日から観客を入れて試合が行われることについて、ソフトバンクの王貞治球団会長は「選手たちがいちばん待ち望んでいたと思う。ファンの熱気を感じられるというのは本来のペースで野球ができるということですから、選手たちはきょうから別人のように張り切ってやってくれると思います」と話しました。

そして、ファンに向けては、「今まで当たり前だった野球がコロナで見られなくなったが、また自分の目で見られるので、新たな感動を感じてくれれば」と話していました。

また、4年連続の日本一を目指すチームが開幕ダッシュに失敗したことについては、「ことしは調整が難しかったと思う。いいスタートは切れなかったが、チームメートを信じて、『絶対われわれはできるんだ』という思いを強く持って戦ってくれれば、取り戻せると思っています」と選手たちの奮闘を期待していました。