感染経路不明でもリスク高い職業は労災認定 厚労省 新型コロナ

感染経路不明でもリスク高い職業は労災認定 厚労省 新型コロナ
新型コロナウイルスに感染したものの、感染経路が分かっていなかった小売店の販売員について、業務で感染した可能性が高いとして労災が認められました。厚生労働省は感染が労災だと認められた事例を公表し、積極的な申請を呼びかけています。
厚生労働省によりますと、業務によって新型コロナウイルスに感染したとして労災を申請した人は9日までに501人で、このうち96人がすでに労災と認められています。その多くが医療従事者だということですが、複数の客に接する業務に当たっていた小売店の販売員についても労災が認められたということです。

販売員のケースでは、感染経路は分からなかったものの、私生活での外出が日用品の買い物や散歩などにとどまり、業務以外での感染リスクは低かったと判断されました。

このほかにも、同僚の感染が確認された建設作業員や、後日、感染が分かった高齢者の自宅を訪問していた介護職員などについても労災が認められたということです。

厚生労働省は、ウイルスへの感染が労災だと認められた事例を10日からホームページで公表しています。

加藤厚生労働大臣は、10日の記者会見で「業務により新型コロナウイルスに感染した場合は積極的に労災の申請をお願いしたい。事業主も手続きに協力してほしい」と述べました。