「日本水商売協会」同業者に感染予防呼びかけ 新型コロナ

「日本水商売協会」同業者に感染予防呼びかけ 新型コロナ
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新型コロナウイルスの感染者が9日、過去最多の224人に上った東京都。中でも多くの感染者がでている新宿 歌舞伎町では危機感が募っています。9日夜も接待を伴う飲食店で働く女性たちの団体がナイトクラブなどを訪れ、感染予防の必要性などを呼びかけました。
呼びかけを行ったのは東京都内のナイトクラブやキャバクラ店などで働く女性たちで作る一般社団法人「日本水商売協会」です。

都内ではここ最近、新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、9日は過去最多となる224人の感染者が確認されました。

中でも、新宿 歌舞伎町は接待を伴う飲食店が多く、感染者も多いことなどから、9日夜は協会の代表らがスナックやナイトクラブを訪ねて周り、経営者に対して感染対策の必要性や、従業員に感染の疑いがある場合の対応などを説明しました。

接待を伴う飲食店の中には、客に安心して訪れてもらうため、感染予防を徹底したり、従業員にPCR検査を積極的に受けてもらったりする動きがある一方、対策が取られていない店もあるということです。

日本水商売協会の甲賀香織代表は「実際に感染者が出ていることでほかの業種に迷惑をかけている部分もあり、申し訳なく思うが、自主的に感染防止策を講じている店も多くあります。従業員は働かないと食べていけない人も多いことを行政には理解いただき、サポートしてほしいです」と話していました。

都内感染者の3割 接客伴う飲食店で

協会が危機感を募らせているのは、このところ新宿 歌舞伎町を中心としたホストクラブやキャバクラ店など接客を伴う飲食店で感染が拡大していると指摘されているからです。

東京都の発表によると今月2日から8日までの7日間に都内で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者数は756人で、このうち3割を超える277人がホストクラブやキャバクラ店など接客を伴う飲食店の従業員や客でした。

地域でみると歌舞伎町のある新宿エリアが最も多く208人で、池袋エリアが18人などとなっています。

また、全体の7割に上る531人が20代、30代で重症者はいないということです。

客足遠のき閉店する店も

東京都も9日、ホストクラブなどに休業要請を行った場合の協力金を補助することなどを表明しました。

しかし、接客を伴う飲食店の中には一部のホストクラブなどで感染が相次いだことで、客足が戻らず、経営が厳しくなり、閉店に至ったところも出始めているということです。

新宿 歌舞伎町でバーやラウンジなどを長年経営する77歳の男性は「オイルショックやバブルなど全部経験してきましたが、こんなにひどいのは初めてです。感染防止の対策を取っていますが、売り上げは以前の80%から90%ほど減少していて、感染が収まらないとこれ以上経営を続けられないです」と話していました。