政府 イベント制限緩和も感染防止の徹底呼びかけ 新型コロナ

政府 イベント制限緩和も感染防止の徹底呼びかけ 新型コロナ
東京都内で新たに224人の新型コロナウイルスの感染が確認されるなど新規感染者が相次ぐ中、政府は医療提供体制は確保されているとして、予定どおり10日からイベントの開催制限を緩和します。ただ、感染経路を特定できないケースが一定程度出ていることから、自治体とも連携し、感染防止策の徹底を呼びかけることにしています。
新型コロナウイルスの新たな感染者は9日、東京都内で224人と1日に確認された数としては、これまでで最も多くなったほか、大阪府では30人の感染が確認されました。

安倍総理大臣は「高い緊張感を持って感染状況を注視している」とする一方、「4月と比べれば、重症者は大きく減っていて、医療提供体制はひっ迫した状況ではない」と述べました。

政府は、新規感染者は増えつつあるものの高齢者などは比較的少なく、都内の病床も十分確保されるなど緊急事態宣言を再び出す状況ではないとして、予定どおり10日からイベントの開催制限を緩和します。

ただ、直近の傾向では接待を伴う飲食店にとどまらず、若い人の会食の場などでも感染者が確認されているほか、感染経路が特定できないケースも出ています。

西村経済再生担当大臣は9日夜に続き、10日も東京都の小池知事と会談し、PCR検査の拡充など今後の対策を協議するとともに、全国知事会とも連携し、マスクの着用や手洗い、それに「3つの密」の回避など感染防止策の徹底を改めて呼びかけることにしています。

萩生田文科相「感染拡大防止と興行両立も細心注意を」

萩生田文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で「プロスポーツなどを興行的に成り立たせるためには観客が必要で、感染拡大防止と興行の両立に向け大きな一歩を踏み出すことになる。一方で、きのう東京都の新規感染者数が最多になるなど、感染拡大防止に引き続き細心の注意を払わなければならない」と述べました。

そのうえで萩生田大臣は「イベントの主催者や施設の管理者には、業種別ガイドラインに基づく取り組みの徹底などを行ってもらいたい。観客にも接触確認アプリのインストールや、連絡先の登録などに協力してもらうようお願いしたい」と述べました。