山形 河北町のスリッパ 新型コロナで海外から問い合わせ相次ぐ

山形 河北町のスリッパ 新型コロナで海外から問い合わせ相次ぐ
スリッパの生産量が全国一の山形県河北町では室内で靴を履く習慣がある海外の国や地域から、新型コロナウイルスの感染防止のためにスリッパを購入したいという問い合わせが相次ぐようになり、複数のメーカーが輸出を始めることになりました。
山形県河北町では、5つの業者がスリッパを製造していて、その生産量は全国一を誇り、『かほくスリッパ』としてブランド化に取り組んでいます。

町の商工会によりますと、新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大する中、室内で靴を履く習慣がある海外の国や地域から、感染防止のためにスリッパを購入したいという問い合わせが相次いでいるということです。
このうち、創業100年余りの老舗メーカー「阿部産業」では先月中旬、アメリカの業者と商談が成立し、初めての輸出に向けて生産を始めました。

顧客の希望に応じて、国内向けに生産している帆布を使ったスリッパを改良し、ソールの部分には通気性が良く、処分する際に出る有害物質を軽減できるとされる人工皮革を使用しています。

会社ではいま、生産を急ピッチで進めていて、合わせて240足が来週末にも出荷される予定です。

阿部弘俊社長は「日本の、靴を脱ぐ清潔なライフスタイルが非常に注目されている。チャンスととらえて海外市場を開拓したい」と話しています。

町内では、ほかのメーカーも本格的な輸出に向けて準備を進めているということです。