一度避難も自宅に戻り亡くなる 骨つぼ取りに戻ったか… 熊本

一度避難も自宅に戻り亡くなる 骨つぼ取りに戻ったか… 熊本
k10012506691_202007091921_202007091922.mp4
熊本県芦北町箙瀬では、大雨で浸水した自宅から一度は避難したものの、再び戻った78歳の女性が亡くなりました。ことし5月に亡くなり自宅に置いてあった息子の骨つぼを取りに戻ったのではないかとみられています。
亡くなったのは、芦北町箙瀬の山本レイ子さん(78)です。

レイ子さんは夫の守さん(75)と自宅で休んでいたところ、今月4日の午前3時半ごろ、近くの球磨川の水があふれ始め、午前4時ごろには水が家に迫ってきたため、2人で外へ避難しました。

しかし、その直後、レイ子さんは何もいわずに1人で自宅に引き返しました。

守さんは自宅前で戻ってくるのを待ちましたが、その間、水が増え続け、身の危険を感じたため、やむなく近くの人とともに高台へ避難したということです。

そして、昼すぎになって水が腰のあたりまで引いたことから自宅へ戻ってみると、玄関先でうつぶせの状態で水につかったレイ子さんが見つかりました。

レイ子さんは、両手でおなかのところに何かを抱きかかえたようにして亡くなっていたということです。

レイ子さんの長男、功さん(48)はことし5月、心不全で亡くなり、四十九日を終えて自宅には遺骨の入った骨つぼがありました。

守さんや親族は、レイ子さんが功さんの遺骨の入った骨つぼを抱きかかえて逃げようとしたのではないかと考えていますが、骨つぼは今も見つかっていません。

山本さん夫妻は、よく2人でバイクに乗って町の中心部まで買い物に出かけるなど仲がよく、つい先日、結婚50年の金婚式を迎えたばかりでした。
守さんは「まさか上まで水位が上がってくるとは思ってもいなかった。それがわかっていたら、一緒に標高の高いほうへ避難してたと思う。今は妻のことが頭から離れず、いなくなってさみしい」と話していました。

また、レイ子さんの兄の妻で同じ地区に住む浅野ヨシ子さん(78)は「話がうまくて朗らかな人で、みんなに好かれていました。レイ子さんから“あねさん、あねさん”と、呼んでもらい幸せでした」と話していました。