専門家会議 尾身氏「強力な自粛要請 コンセンサス得られない」

専門家会議 尾身氏「強力な自粛要請 コンセンサス得られない」
新型コロナウイルスの新たな感染者の確認が、東京都を中心に相次いでいることに関連し、政府の専門家会議の尾身副座長は、参議院厚生労働委員会で、再び緊急事態宣言を出して強い自粛要請を行うことは国民的な同意が得られないという認識を示しました。
2日の参議院厚生労働委員会では、新たな感染者の確認が、東京都を中心に相次いでいることを踏まえ、野党側が、再び緊急事態宣言を出す可能性などについてただしました。

これに対し、政府の専門家会議の尾身副座長は「経済社会活動と感染拡大防止の両立が言われている中で、前と同じような強力な自粛要請を行うことは、国民的なコンセンサスが得られないと思う」と述べました。

そのうえで「今の状況は、医療体制や検査体制などの面で緊急事態宣言の前とは明らかに違うので、今後の対応は、特定の数値だけでなく、総合的に判断する必要がある」と述べました。

一方、政府の専門家会議が新たな分科会に移行することについて尾身氏は、政府と意見交換をする中で、少なくとも西村経済再生担当大臣が発表した先月24日の2週間前には把握していたことを明らかにしました。

また内閣府の宮下副大臣は、専門家会議を廃止する方針を安倍総理大臣に伝えたのは、発表の前日だったと説明しました。