「最悪の場合 再び宣言発出の可能性も」菅官房長官 新型コロナ

「最悪の場合 再び宣言発出の可能性も」菅官房長官 新型コロナ
新型コロナウイルスの新たな感染者の確認が東京都を中心に相次いでいることについて、菅官房長官は、直ちに緊急事態宣言を出す状況にはないとする一方、今後、感染者が急速に増加した場合には、再び宣言を出す可能性があるという認識を示しました。
新型コロナウイルスの新たな感染者は、東京都で先月30日に54人が確認され、5日連続で50人を超えたほか、全国でもここ数日、100人を超えています。

これについて、菅官房長官は午前の記者会見で濃厚接触者などに積極的に検査を実施している結果だとして、直ちに緊急事態宣言を出す状況にはないという考えを重ねて示しました。

一方で、菅官房長官は「感染拡大防止などの取り組みを重ねてもなお、感染者の増加スピードが再び高まって、最悪の場合には、再び緊急事態宣言を発出する可能性がある」と述べました。

そのうえで、宣言を出すかどうかは、ことし4月と同様に、新規感染者の報告数や、感染拡大のスピード、感染経路が不明な症例の割合、それに医療提供体制の状況などを踏まえ、専門家の意見を聴いて総合的に判断する考えを示しました。

マスクなしで会見

ことし4月から、およそ3か月間にわたって記者会見でマスクを着用していた菅官房長官は、声がこもり聞こえづらいという指摘が寄せられているとして、1日からマスクを外して対応することになりました。

新型コロナウイルスの感染予防を徹底するため、菅官房長官は、緊急事態宣言が出される前日の4月6日からおよそ3か月間、マスクを着用して記者会見に臨んできました。

菅官房長官は、1日午前の記者会見からマスクを外して対応するとして「マスクをしていることで声がこもり、聞こえづらいという指摘もいただいた。私と記者、また記者と記者の距離を確保するなど、感染防止策はこれまでと同様に適切に講じたうえでの対応であることをご理解いただきたい」と述べました。

政府は記者会見に出席する記者らには、これまでどおりマスク着用を求めるものの、今後、質問の際はマスクを外すことを認めたいとしています。